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米格安航空ジェットブルーのスピリット買収、連邦地裁が承認せず

2024年01月17日(水)07時27分

 1月16日、米格安航空会社(LCC)のジェットブルー航空が同業スピリット航空を38億ドルで買収する計画を司法省が阻止するために起こした訴訟で、ボストンの連邦地裁は反競争的で消費者に痛手を与えるとの同省の主張を支持し、買収を認めない判断を示した。写真は両社のロゴと飛行機のイメージ(2024年 ロイター/Dado Ruvic)

Nate Raymond

[ボストン 16日 ロイター] - 米格安航空会社(LCC)のジェットブルー航空が同業スピリット航空を38億ドルで買収する計画を司法省が阻止するために起こした訴訟で、ボストンの連邦地裁は16日、反競争的で消費者に痛手を与えるとの同省の主張を支持し、買収を認めない判断を示した。

連邦地裁のウィリアム・ヤング判事は、ジェットブルーとスピリットが統合すれば、国内航空市場を支配する大手航空各社に対する競争面のプレッシャーは強まると指摘しながらも、スピリット固有の格安料金モデルを頼りにしている消費者には不利益が生じる公算が大きいと述べた。

さらに買収によって、スピリットの格安料金が失われ、より料金の高いジェットブルーを含む各社に値下げを促す圧力も消えてしまうと説明。「政府は消費者がスピリットのフライトをユニークで経済的な選択肢と評価していることを証明している。だから消費者にとってそれが選択肢からなくなれば、認識可能な弊害の要件が構成される」と付け加えた。

ジェットブルーは、司法省が提起した反競争的な懸念要素は既に除去していると反論した上で、「法的手続きの一環としての次のステップ」を検討していると表明した。

ロイター
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