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日経平均は3日続伸、配当権利取りの買いや円安が支援

3月29日 東京株式市場で日経平均は、前営業日比365円53銭高の2万7883円78銭と、3日続伸した。写真は2020年10月、東京証券取引所で撮影(2023年 ロイター/Kim Kyung-Hoon)
[東京 29日 ロイター] - 東京株式市場で日経平均は、前営業日比365円53銭高の2万7883円78銭と、3日続伸した。配当権利取りを意識した買いやドル高/円安が支えになったほか、ソフトバンクグループの大幅高が指数を押し上げた。プライム市場の値上がり銘柄数は9割超となり、ほぼ全面高の商状となった。
日経平均は小高くスタートし、一時マイナスに転じる場面もあったが短時間で切り返した。大引けにかけて徐々に上げ幅を拡大し、一時379円高の2万7897円72銭に上昇した。
きょうは3月期決算企業の権利付き最終売買日で、配当権利取りを意識した買いが指数を支援。ドル/円がアジア時間で131円後半へ徐々に上昇したことは、輸出関連株を中心に支えになった。半導体関連株は朝方に軟調だったが、徐々に下げ幅を縮小したりプラスに転じた。
ソフトバンクGが大幅上昇し、1銘柄で62円程度、日経平均を押し上げた。出資先の中国電子商取引大手アリババ・グループ・ホールディングの株価が大幅高となり、業績改善への思惑が株価を押し上げた。
あすは3月末の配当権利落ち日で、市場筋によると日経平均で250円程度と推計されている。受け渡しベースで新年度入りとなるが、市場では「買いは入るだろうが売りもぶつけられ、上値は重いのではないか」(ピクテ・ジャパンの糸島孝俊ストラテジスト)との見方が聞かれる。
足元では過度な懸念は和らいでいるが、金融不安で信用収縮し景気が鈍化するといったリスクへの警戒感はくすぶり続け「経済指標を見極めなければ上値は買いにくいとのムードになるのではないか」(糸島氏)という。
TOPIXは1.46%高の1995.48ポイント、東証プライム市場指数は前営業日比1.46%高の1026.66ポイントで取引を終了した。プライム市場の売買代金は3兆3011億5800万円だった。東証33業種では、値上がりは鉱業やゴム製品、輸送用機器など32業種で、値下がりは海運業の1業種だった。
日本製鉄やトヨタ自動車は堅調。原油高となる中、INPEXはしっかりだった。一方、日本郵船や楽天グループは軟調だった。
東証プライム市場の騰落数は、値上がりが1734銘柄(94%)、値下がりは78銘柄(4%)、変わらずは23銘柄(1%)だった。