ニュース速報

ビジネス

米ファイザー、コロナワクチン・治療薬の見通し維持 株価下落

2022年07月29日(金)08時29分

米製薬大手ファイザーが28日発表した第2・四半期決算は、利益が市場予想を上回った。4月撮影(2022年 ロイター/Jacob King)

[28日 ロイター] - 米製薬大手ファイザーは28日、新型コロナウイルスワクチンと経口治療薬の通年の売上高見通しを約540億ドルで据え置いた。第2・四半期の好決算にもかかわらず見通しが上方修正されなかったことから、株価は一時5%近く下落した。

第2・四半期は、経口治療薬「パクスロビド」やワクチンに対する需要が引き続き堅調で、利益が市場予想を上回った。

利益は99億1000万ドルと、前年同期の55億6000万ドルから増加。 特別項目を除く1株当たり利益は2.04ドルで、市場予想の1.78ドルを上回った。

パクスロビドの売上高は81億ドル。市場予想は70億ドルだった。コロナワクチンの売り上げも20%急増した。

全体の売上高は277億4000万ドルで、市場予想の257億4000万ドルを上回った。

同社はドル高の影響を理由に挙げ、通年の売上高見通しを980億─1020億ドルで維持した。

コロナワクチンとパクスロビドへの需要の持続性についてアナリストの見方は分かれており、ファイザーの長期的な成長を懸念する声も一部で出ている。株価は1.6%安で引けた。

シティのアナリスト、アンドリュー・バウム氏は、乳がん治療薬など重要医薬品の売上高は市場予想を下回っており、コロナ関連事業を除くとそれほど好調ではないと指摘。

JPモルガンのアナリスト、クリス・ショット氏は調査ノートで、予想を上回る業績を上げるためには新薬開発で結果を出せるかどうかが重要になっていると分析した。

ロイター
Copyright (C) 2022 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

米11月中古住宅販売、0.5%増の413万戸 高金

ワールド

プーチン氏、和平に向けた譲歩否定 「ボールは欧州と

ビジネス

FRB、追加利下げ「緊急性なし」 これまでの緩和で

ワールド

ガザ飢きんは解消も、支援停止なら来春に再び危機=国
MAGAZINE
特集:教養としてのBL入門
特集:教養としてのBL入門
2025年12月23日号(12/16発売)

実写ドラマのヒットで高まるBL(ボーイズラブ)人気。長きにわたるその歴史と深い背景をひもとく

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「最低だ」「ひど過ぎる」...マクドナルドが公開したAI生成のクリスマス広告に批判殺到
  • 2
    「勇気ある選択」をと、IMFも警告...中国、輸出入ともに拡大する「持続可能な」貿易促進へ
  • 3
    日本がゲームチェンジャーの高出力レーザー兵器を艦載、海上での実戦試験へ
  • 4
    ゆっくりと傾いて、崩壊は一瞬...高さ35mの「自由の…
  • 5
    おこめ券、なぜここまで評判悪い? 「利益誘導」「ム…
  • 6
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後…
  • 7
    中国最強空母「福建」の台湾海峡通過は、第一列島線…
  • 8
    【独占画像】撃墜リスクを引き受ける次世代ドローン…
  • 9
    中国の次世代ステルス無人機「CH-7」が初飛行。偵察…
  • 10
    中国、ネット上の「敗北主義」を排除へ ――全国キャン…
  • 1
    日本がゲームチェンジャーの高出力レーザー兵器を艦載、海上での実戦試験へ
  • 2
    人口減少が止まらない中国で、政府が少子化対策の切り札として「あるもの」に課税
  • 3
    「勇気ある選択」をと、IMFも警告...中国、輸出入ともに拡大する「持続可能な」貿易促進へ
  • 4
    【実話】学校の管理教育を批判し、生徒のため校則を…
  • 5
    「最低だ」「ひど過ぎる」...マクドナルドが公開した…
  • 6
    ミトコンドリア刷新で細胞が若返る可能性...老化関連…
  • 7
    自国で好き勝手していた「元独裁者」の哀れすぎる末…
  • 8
    【銘柄】資生堂が巨額赤字に転落...その要因と今後の…
  • 9
    香港大火災の本当の原因と、世界が目撃した「アジア…
  • 10
    身に覚えのない妊娠? 10代の少女、みるみる膨らむお…
  • 1
    日本がゲームチェンジャーの高出力レーザー兵器を艦載、海上での実戦試験へ
  • 2
    人口減少が止まらない中国で、政府が少子化対策の切り札として「あるもの」に課税
  • 3
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした「信じられない」光景、海外で大きな話題に
  • 4
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価…
  • 5
    「髪形がおかしい...」実写版『モアナ』予告編に批判…
  • 6
    日本の「クマ問題」、ドイツの「問題クマ」比較...だ…
  • 7
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるよ…
  • 8
    高速で回転しながら「地上に落下」...トルコの軍用輸…
  • 9
    「勇気ある選択」をと、IMFも警告...中国、輸出入と…
  • 10
    インド国産戦闘機に一体何が? ドバイ航空ショーで…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中