ニュース速報

ビジネス

NY外為市場=ドル軟調、積極的な利上げ観測後退

2022年06月28日(火)06時03分

FILE PHOTO: U.S. dollar banknotes are displayed in this illustration taken, February 14, 2022. REUTERS/Dado Ruvic/File Photo

[ワシントン 27日 ロイター] - ニューヨーク外為市場では、ドルが主要通貨に対し軟調となった。米国の物価上昇が鈍化する中、積極的な利上げが実施されるとの観測を見直す動きが出ている。

主要6通貨に対するドル指数は0.12%安の103.9。米連邦準備理事会(FRB)がインフレに対応するために積極的な利上げを行うとの観測を背景に、ドル指数は今月に入り105.79と、2002年終盤以来の高値を付けていた。

フェデラル・ファンド(FF)金利先物が現在織り込む来年3月時点の主要政策金利水準の予測は3.5%。2023年には4%近辺になるとの予測から低下している。

バノックバーン・グローバル・フォレックスのチーフマーケットストラテジスト、マーク・チャンドラー氏は「きょうは地固めの動きが出た」とし、「一段の経済指標の発表を待っている状態だ」と述べた。

欧州中央銀行(ECB)の利上げ観測を背景に、ユーロは上昇。OANDAのシニア市場アナリスト、エドワード・モヤ氏は「ECBの利上げ開始に対する期待が高まっている」とし、「ハト派的な利上げのリスクは薄れつつある」との見方を示した。

ユーロ は0.27%高の1.0587ドル。

市場はポルトガルのシントラで始まったECBの年次フォーラムに注目。ラガルドECB総裁のほか、米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長も出席しており、将来的な政策運営の手がかりが示されるか注目されている。

商品(コモディティー)関連通貨は下落。中国国家統計局が発表した5月の工業部門企業利益が前年同月比6.5%減少したことが重しになった。

ロシア通貨ルーブルも下落。ロシアの外貨建て国債がデフォルト(債務不履行)に陥ったとの見方が出ている。対外債務の不履行はロシア革命以降で初めてになるが、ロシアは否定している。

暗号資産(仮想通貨)のビットコインは1.7%安の2万0810.34ドル。今月に入り1万7588.88ドルまで下落していた。

ドル/円 NY終値 135.43/135.46

始値 135.21

高値 135.54

安値 135.02

ユーロ/ドル NY終値 1.0583/1.0585

始値 1.0583

高値 1.0614

安値 1.0555

ロイター
Copyright (C) 2022 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

プーチン氏、ウ和平交渉で立場見直し示唆 トランプ氏

ワールド

ロ、ウ軍のプーチン氏公邸攻撃試みを非難 ゼレンスキ

ワールド

中国のデジタル人民元、26年から利子付きに 国営放

ビジネス

米中古住宅仮契約指数、11月は3.3%上昇 約3年
MAGAZINE
特集:ISSUES 2026
特集:ISSUES 2026
2025年12月30日/2026年1月 6日号(12/23発売)

トランプの黄昏/中国AI/米なきアジア安全保障/核使用の現実味......世界の論点とキーパーソン

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    マイナ保険証があれば「おくすり手帳は要らない」と考える人が知らない事実
  • 2
    ウクライナ水中ドローンが、ロシア潜水艦を爆破...「史上初の攻撃成功」の裏に、戦略的な「事前攻撃」
  • 3
    アジアの豊かな国ランキング、日本は6位──IMF予測
  • 4
    なぜ筋肉を鍛えても速くならないのか?...スピードの…
  • 5
    【銘柄】子会社が起訴された東京エレクトロン...それ…
  • 6
    「サイエンス少年ではなかった」 テニス漬けの学生…
  • 7
    「すでに気に入っている」...ジョージアの大臣が来日…
  • 8
    『SHOGUN 将軍』の成功は嬉しいが...岡田准一が目指…
  • 9
    90代でも元気な人が「必ず動かしている体の部位」と…
  • 10
    海水魚も淡水魚も一緒に飼育でき、水交換も不要...ど…
  • 1
    90代でも元気な人が「必ず動かしている体の部位」とは何か...血管の名医がたどり着いた長生きの共通点
  • 2
    アジアの豊かな国ランキング、日本は6位──IMF予測
  • 3
    ウクライナ水中ドローンが、ロシア潜水艦を爆破...「史上初の攻撃成功」の裏に、戦略的な「事前攻撃」
  • 4
    『SHOGUN 将軍』の成功は嬉しいが...岡田准一が目指…
  • 5
    中国、インドをWTOに提訴...一体なぜ?
  • 6
    海水魚も淡水魚も一緒に飼育でき、水交換も不要...ど…
  • 7
    マイナ保険証があれば「おくすり手帳は要らない」と…
  • 8
    批評家たちが選ぶ「2025年最高の映画」TOP10...満足…
  • 9
    アベノミクス以降の日本経済は「異常」だった...10年…
  • 10
    素粒子では「宇宙の根源」に迫れない...理論物理学者…
  • 1
    日本がゲームチェンジャーの高出力レーザー兵器を艦載、海上での実戦試験へ
  • 2
    90代でも元気な人が「必ず動かしている体の部位」とは何か...血管の名医がたどり着いた長生きの共通点
  • 3
    アジアの豊かな国ランキング、日本は6位──IMF予測
  • 4
    人口減少が止まらない中国で、政府が少子化対策の切…
  • 5
    ウクライナ水中ドローンが、ロシア潜水艦を爆破...「…
  • 6
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした…
  • 7
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価…
  • 8
    日本の「クマ問題」、ドイツの「問題クマ」比較...だ…
  • 9
    『SHOGUN 将軍』の成功は嬉しいが...岡田准一が目指…
  • 10
    「勇気ある選択」をと、IMFも警告...中国、輸出入と…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中