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経済成長率見通し20年度引き下げ、金融システムは安定=日銀展望リポート

2020年10月29日(木)14時12分

 10月29日、日銀は「経済・物価情勢の展望」(展望リポート)で、サービス需要の回復遅れを主因とし、2020年度の経済成長率見通しを引き下げた。写真は都内で2016年2月撮影(2020年 ロイター/Yuya Shino)

[東京 29日 ロイター] - 日銀は29日に公表した「経済・物価情勢の展望」(展望リポート)で、サービス需要の回復遅れを主因とし、2020年度の経済成長率見通しを引き下げた。消費者物価指数(除く生鮮、コアCPI)の見通しはおおむね不変だが、経済・物価、いずれの見通しも新型コロナウイルスの帰趨によって変わり得るため、不透明感が極めて強く、リスクバランスは感染症の影響を中心に下振れリスクの方が大きいという。

新型コロナの影響がみられる状況ではあるものの、足元の金融システムは全体として安定性を維持しており、金融仲介機能は円滑に発揮されている、と指摘。ただ、コロナの影響が想定以上に拡大した場合は、実体経済の悪化が金融システムの安定性に影響を及ぼし、実体経済に一段の下押し圧力として作用するリスクがあると述べた。

<経済の回復ペースは緩やか>

20年度の実質国内総生産(GDP)の政策委員見通しの中央値は前年比マイナス5.5%で、前回7月のマイナス4.7%から引き下げた。委員の見通しのレンジは前回のマイナス5.7─マイナス4.5%からマイナス5.6─マイナス5.3%へシフトし、ばらつきが少なくなってきた。

経済は緩和的な金融環境や政府の経済対策の効果もあり改善基調をたどるとみるが、コロナへの警戒感が残る中、ペースは緩やかになりそうだという。設備投資についてもコロナの影響を受ける業種を中心に当面は減少傾向が続くとみられる。ただ、緩和的な金融環境が維持されるもと、緩やかな増加基調に回復していく見通しという。

21年度の実質GDP見通しの中央値は前年比プラス3.6%と、前回見通しの同3.3%から上昇した。22年度は中央値でプラス1.6%、レンジは同1.5─1.8%とした。

<コアCPIの前年比、当面はマイナスで推移>

20年度コアCPIの政策委員見通しの中央値はマイナス0.6%で、前回のマイナス0.5%から小幅に引き下げられた。Goto事業の20年度の消費者物価への直接的な影響はマイナス0.2%ポイント。消費増税引き上げと教育無償化政策の影響除くケースの中央値はマイナス0.7%となっている。

コアCPIの前年比は当面、コロナや原油価格下落、GOTO事業などの影響を受けてマイナスで推移する見通し。その先は経済の改善や、原油価格の影響剥落などでプラスに転じ、徐々に上昇率を高めていくと考えられるという。21年度のコアCPI見通しは前年比プラス0.4%(レンジはプラス0.2─プラス0.6%)、22年度は同0.7%(同0.4─同0.7%)となっている。

*内容を追加しました。

(杉山健太郎)

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