ニュース速報

ビジネス

キオクシアHDが上場を延期、「株式動向やコロナ再拡大を勘案」

2020年09月28日(月)13時37分

 9月28日、半導体メモリー大手のキオクシアホールディングス(旧東芝メモリホールディングス)は、東京証券取引所への上場に伴う新株発行と株式売り出しを中止し、上場手続きを延期すると発表した。写真はキオクシアの株主である東芝のロゴ。都内で2017年1月撮影(2020年 ロイター/Toru Hanai)

[東京 28日 ロイター] - 半導体メモリー大手のキオクシアホールディングス(旧東芝メモリホールディングス)<6600.T>は28日、東京証券取引所への上場に伴う新株発行と株式売り出しを中止し、上場手続きを延期すると発表した。

キオクシアは上場延期の判断について「最近の株式市場の動向や新型コロナウイルス感染の再拡大への懸念などを総合的に勘案した」結果としている。同社は28日に公開価格を決定し、10月6日に上場する予定だった。上場計画は維持し「適切な上場時期を引き続き検討していく」という。

同日の東京市場では、東芝<6502.T>の株価は4日続落し一時約8.6%安となった。

キオクシア株式の56.23%を保有する企業連合を主導するベインキャピタルはコメントを控えた。40.64%を保有する東芝は、今回の売り出し中止に関して「キオクシアの判断であり、当社としてコメントする立場にない」、3.13%を保有するHOYA<7741.T>は「2021年3月期の連結業績に与える影響はない」としている。

キオクシアは17日、IPOに関する開示資料の中で、トランプ米政権が中国通信機器最大手の華為技術(ファーウェイ)[HWT.UL]に対する新たな輸出禁止措置を15日に本格導入したことを受け、自社グループ製品のファーウェイへの販売取引の全部あるいは大部分が規制対象に該当する可能性が非常に高いとの見解を示していた。

キオクシアは、米原発事業などで巨額損失を抱えた東芝が半導体事業を分社化したことを受け、2017年に発足。18年にベインキャピタルなどの企業連合に約2兆円で売却され、東芝が再出資していた。

(平田紀之 田中志保)

ロイター
Copyright (C) 2020 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

ステファニク下院議員、NY州知事選出馬を表明 トラ

ビジネス

米ミシガン大消費者信頼感、11月速報値は約3年半ぶ

ワールド

イラン大統領「平和望むが屈辱は受け入れず」、核・ミ

ワールド

米雇用統計、異例の2カ月連続公表見送り 10月分は
MAGAZINE
特集:高市早苗研究
特集:高市早苗研究
2025年11月 4日/2025年11月11日号(10/28発売)

課題だらけの日本の政治・経済・外交を初の女性首相はこう変える

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 2
    「遺体は原型をとどめていなかった」 韓国に憧れた2人の若者...最悪の勘違いと、残酷すぎた結末
  • 3
    「路上でセクハラ」...メキシコ・シェインバウム大統領にキスを迫る男性を捉えた「衝撃映像」に広がる波紋
  • 4
    クマと遭遇したら何をすべきか――北海道80年の記録が…
  • 5
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎…
  • 6
    なぜユダヤ系住民の約半数まで、マムダニ氏を支持し…
  • 7
    虹に「極限まで近づく」とどう見える?...小型機パイ…
  • 8
    長時間フライトでこれは地獄...前に座る女性の「あり…
  • 9
    【銘柄】元・東芝のキオクシアHD...生成AIで急上昇し…
  • 10
    「これは困るよ...」結婚式当日にフォトグラファーの…
  • 1
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 2
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎の存在」がSNSで話題に、その正体とは?
  • 3
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 4
    9歳女児が行方不明...失踪直前、防犯カメラに映った…
  • 5
    「日本のあの観光地」が世界2位...エクスペディア「…
  • 6
    【クイズ】クマ被害が相次ぐが...「熊害」の正しい読…
  • 7
    だまされやすい詐欺メールTOP3を専門家が解説
  • 8
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」は…
  • 9
    虹に「極限まで近づく」とどう見える?...小型機パイ…
  • 10
    「遺体は原型をとどめていなかった」 韓国に憧れた2…
  • 1
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 2
    英国で「パブ離れ」が深刻化、閉店ペースが加速...苦肉の策は「日本では当たり前」の方式だった
  • 3
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」はどこ?
  • 4
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎…
  • 5
    1000人以上の女性と関係...英アンドルー王子、「称号…
  • 6
    かばんの中身を見れば一発でわかる!「認知症になり…
  • 7
    悲しみで8年間「羽をむしり続けた」オウム...新たな…
  • 8
    【クイズ】クマ被害が相次ぐが...「熊害」の正しい読…
  • 9
    【クイズ】日本でツキノワグマの出没件数が「最も多…
  • 10
    お腹の脂肪を減らす「8つのヒント」とは?...食事以…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中