ニュース速報

ビジネス

米国株は小動き、景気巡る不透明感強まる 一連の指標で

2020年08月15日(土)06時16分

 14日、米国株式市場はまちまち。S&P総合500種<.SPX>は取引時間中に終値の最高値に迫まる場面もあったものの、朝方発表された一連の経済指標を受け景気回復を巡る不透明感が強まる中、ほぼ横ばいで終了した。写真はニューヨーク証券取引所。8月11日撮影(2020年 ロイター/Mike Segar)

[14日 ロイター] - 米国株式市場はまちまち。S&P総合500種<.SPX>は取引時間中に終値の最高値に迫まる場面もあったものの、朝方発表された一連の経済指標を受け景気回復を巡る不透明感が強まる中、ほぼ横ばいで終了した。

ダウ平均<.DJI>は小幅高、ナスダック総合<.IXIC>は小幅下落した。

S&Pは今週12、13日両日の取引時間中に2月19日に付けた終値としての最高値3386.15を上回ったが、この日は幾分勢いに欠ける展開となった。

週間では、S&Pが0.6%、ダウが1.8%、ナスダックが0.1%それぞれ上昇した。

コモンウエルス・フィナンシャル・ネットワークの投資主任ブライアン・プライス氏は「一服商状となった。相場は3月23日に付けた安値からは大きく切り返しているものの、経済情勢を巡りかなりの不透明性が存在するほか、コロナ感染者も増加している」と指摘。「しばらくは様子見ムードとなるだろう」と述べた。

米指標では7月の小売売上高が前月比1.2%増と6月から大きく減速し、市場予想の1.9%増も下回った。国内で新型コロナ感染拡大が続き、失業給付上乗せ措置が7月末に失効する中、小売売上高の伸びは今後さらに鈍化する可能性がある。

7月の鉱工業生産統計は、製造業生産が3.4%増加し、市場予想を上回った。しかし、依然としてコロナ禍前の水準を下回っている。

8月の消費者信頼感指数(速報値)は72.8と、前月の72.5から小幅上昇。消費者心理はおおむね安定的に推移しているもよう。

トランプ政権と野党民主党指導部による追加の新型コロナ経済対策を巡る協議膠着も不透明感増大の一因となっているほか、11月に迫る米大統領選を巡る警戒感も台頭している。

半導体装置メーカー、アプライド・マテリアルズは3.9%高。第4・四半期(8─10月)の売上高がアナリスト予想を超えるとの見通しを示し、新型コロナのパンデミックによるサプライチェーンの混乱で落ち込んでいた半導体装置の需要回復を示唆した。

コロナワクチンを開発する独キュアバックはこの日、ナスダック市場に上場。初日の取引は約249%高の55.90ドルで終了した。

ニューヨーク証券取引所では値下がり銘柄数が値上がり銘柄数を1.06対1の比率で上回った。ナスダックでも1.14対1で値下がり銘柄数が多かった。

米取引所の合算出来高は78億3000万株。直近20営業日の平均は101億株。

終値 前日比 % 始値 高値 安値 コード

ダウ工業株30種 27931.0 +34.30 +0.12 27828. 27977. 27759. <.DJI>

2 93 81 39

前営業日終値 27896.7

2

ナスダック総合 11019.3 -23.20 -0.21 11042. 11058. 10972. <.IXIC>

0 24 44 06

前営業日終値 11042.5

0

S&P総合500種 3372.85 -0.58 -0.02 3368.6 3378.5 3361.6 <.SPX>

6 1 4

前営業日終値 3373.43

ダウ輸送株20種 10959.5 +73.06 +0.67 <.DJT>

4

ダウ公共株15種 824.87 -9.52 -1.14 <.DJU>

フィラデルフィア半導体 2200.81 -1.60 -0.07 <.SOX>

VIX指数 22.05 -0.08 -0.36 <.VIX>

S&P一般消費財 1185.62 -1.14 -0.10 <.SPLRCD>

S&P素材 393.93 +0.58 +0.15 <.SPLRCM>

S&P工業 654.39 +2.71 +0.42 <.SPLRCI>

S&P主要消費財 656.81 -0.15 -0.02 <.SPLRCS>

S&P金融 417.39 +1.06 +0.25 <.SPSY>

S&P不動産 222.22 +0.31 +0.14 <.SPLRCR>

S&Pエネルギー 286.99 +2.68 +0.94 <.SPNY>

S&Pヘルスケア 1243.21 -2.69 -0.22 <.SPXHC>

S&P通信サービス 196.89 -0.20 -0.10 <.SPLRCL>

S&P情報技術 2001.52 -1.94 -0.10 <.SPLRCT>

S&P公益事業 305.62 -2.81 -0.91 <.SPLRCU>

NYSE出来高 7.52億株 <.AD.N>

シカゴ日経先物9月限 ドル建て 23155 - 125 大阪比 <0#NK:>

シカゴ日経先物9月限 円建て 23140 - 140 大阪比 <0#NIY:>

ロイター
Copyright (C) 2020 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

フィリピン、今年の経常赤字をGDP比3.2%と予測

ビジネス

26年度予算案、過大な数字とは言えない=片山財務相

ビジネス

午前の日経平均は続伸、配当狙いが支え 円安も追い風

ビジネス

26年度予算案、強い経済実現と財政の持続可能性を両
MAGAZINE
特集:ISSUES 2026
特集:ISSUES 2026
2025年12月30日/2026年1月 6日号(12/23発売)

トランプの黄昏/中国AI/米なきアジア安全保障/核使用の現実味......世界の論点とキーパーソン

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    90代でも元気な人が「必ず動かしている体の部位」とは何か...血管の名医がたどり着いた長生きの共通点
  • 2
    アジアの豊かな国ランキング、日本は6位──IMF予測
  • 3
    『SHOGUN 将軍』の成功は嬉しいが...岡田准一が目指すのは、真田広之とは「別の道」【独占インタビュー】
  • 4
    海水魚も淡水魚も一緒に飼育でき、水交換も不要...ど…
  • 5
    「時代劇を頼む」と言われた...岡田准一が語る、侍た…
  • 6
    「衣装がしょぼすぎ...」ノーラン監督・最新作の予告…
  • 7
    「個人的な欲望」から誕生した大人気店の秘密...平野…
  • 8
    ノルウェーの海岸で金属探知機が掘り当てた、1200年…
  • 9
    批評家たちが選ぶ「2025年最高の映画」TOP10...満足…
  • 10
    アベノミクス以降の日本経済は「異常」だった...10年…
  • 1
    90代でも元気な人が「必ず動かしている体の部位」とは何か...血管の名医がたどり着いた長生きの共通点
  • 2
    アジアの豊かな国ランキング、日本は6位──IMF予測
  • 3
    「食べ方の新方式」老化を防ぐなら、食前にキャベツよりコンビニで買えるコレ
  • 4
    【過労ルポ】70代の警備員も「日本の日常」...賃金低…
  • 5
    海水魚も淡水魚も一緒に飼育でき、水交換も不要...ど…
  • 6
    批評家たちが選ぶ「2025年最高の映画」TOP10...満足…
  • 7
    『SHOGUN 将軍』の成功は嬉しいが...岡田准一が目指…
  • 8
    待望の『アバター』3作目は良作?駄作?...人気シリ…
  • 9
    懲役10年も覚悟?「中国BL」の裏にある「検閲との戦…
  • 10
    「最低だ」「ひど過ぎる」...マクドナルドが公開した…
  • 1
    日本がゲームチェンジャーの高出力レーザー兵器を艦載、海上での実戦試験へ
  • 2
    人口減少が止まらない中国で、政府が少子化対策の切り札として「あるもの」に課税
  • 3
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした「信じられない」光景、海外で大きな話題に
  • 4
    90代でも元気な人が「必ず動かしている体の部位」と…
  • 5
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価…
  • 6
    日本の「クマ問題」、ドイツの「問題クマ」比較...だ…
  • 7
    アジアの豊かな国ランキング、日本は6位──IMF予測
  • 8
    「勇気ある選択」をと、IMFも警告...中国、輸出入と…
  • 9
    【衛星画像】南西諸島の日米新軍事拠点 中国の進出…
  • 10
    インド国産戦闘機に一体何が? ドバイ航空ショーで…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中