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クルーズ船運航の米カーニバルが起債・新株発行、高コストで増資
4月2日、世界最大のクルーズ船運航会社、米カーニバルは1日、新たに債券と株式を発行し、合計62億5000万ドルを調達したと明らかにした写真はフロリダで2012年2月撮影(2020年 ロイター/Andrew Innerarity)
[1日 ロイター] - 世界最大のクルーズ船運航会社、米カーニバル
感染拡大阻止のための移動制限で、同社はクルーズ船を運航できていないものの、関係者によると、今回の増資への投資家の関心は高かったという。
カーニバルは2023年償還債(表面利率11.5%)を40億ドル発行。発行額は当初予定していた30億ドルを上回った。今回、同社は投資家を集めるため、保有するクルーズ船を担保とする必要があった。
同社が昨年10月に欧州市場で起債し、6億ユーロ(6億5770万ドル)調達した際の利率はわずか1%だった。
同社は1日、転換社債(表面利率は5.75%)も発行し、17億5000万ドルを調達した。
このほか、同社は新株発行で5億ドルを調達。調達額は目標の12億5000万ドルには届かなかった。価格は1株8ドルだった。
増資のニュースを受け、同社の株価は1日、33.2%安の8.80ドルで引けた。
カーニバルは前日、今回の増資で向こう1年の債務返済に十分な資金が調達できるとの見方を示していた。
カーニバルの格付けは投資適格級だが、関係筋によると、クルーズ業界の窮状を踏まえ、今回の起債には主にジャンク債の投資家が応募してきたという。
同社の株価は年初来、80%超下落している。