ニュース速報

ビジネス

ドルが約3年ぶり高値、リスク選好で円安も進行=NY市場

2020年02月20日(木)07時50分

 2月19日、終盤のニューヨーク外為市場では、主要通貨に対するドル指数が3年ぶり水準に上昇。2016年11月撮影(2020年 ロイター/Dado Ruvic)

[ニューヨーク 19日 ロイター] - 終盤のニューヨーク外為市場では、主要通貨に対するドル指数が3年ぶり水準に上昇。中国で新型コロナウイルスの新たな感染者数が減少したことや景気刺激策への期待から、安全資産である円は9カ月ぶり安値を付けた。

堅調な米指標のほか、米経済について慎重ながらも楽観的な見方を示した連邦公開市場委員会(FOMC)の議事要旨もドルを支援した。

中国国家衛生健康委員会は19日、中国本土の感染者が18日に1749人増えたと発表。新たな感染者は17日の1886人から減少し、1月29日以来の低水準となった。[nL4N2AJ0VY]

シリコンバレー・バンクのシニア外為トレーダー、ミン・トラン氏は「中国は新型ウイルス問題による経済的影響を相殺するため、刺激策を強化しようとしている」と述べた。

ドルは対円で1.29%上昇し、5月以来の高値となる111.28円。円の下落率は半年ぶりの大きさ。

米連邦準備理事会(FRB)が公表した1月28─29日のFOMC議事要旨によると、政策当局者は、新型コロナウイルスの感染拡大に伴う新たなリスクを認める一方、年内の金利据え置きについて慎重ながらも楽観的な見方を示したことが分かった。[nL4N2AJ3ZI]

この日発表された米指標もドルを支援。1月の住宅着工件数(季節調整済み)は年率換算で前月比3.6%減の156万7000戸と、市場が見込んでいた142万5000戸までは落ち込まなかった。許可件数は約13年ぶりの高水準となり、住宅市場が底堅さを保っていることを示唆した。[nL4N2AJ3UQ]

また、1月の卸売物価指数(PPI、最終需要向け財・サービス)は前月比0.5%上昇と、2018年10月以来の大幅な伸びとなった。[nL4N2AJ3TT]

ドル指数<=USD>は一時、99.73まで上昇。その後は、0.16%高の99.601で推移した。

ユーロは小幅高の約1.08ドル。

英ポンドは1.30ドルを下回り、1週間超ぶり水準に下落。1月の消費者物価指数(CPI)上昇率が前年比1.8%と、6カ月ぶりの高水準となったことを受けた。[nL4N2AJ2Q4]

ドル/円 NY終値 111.35/111.38

始値 110.44

高値 111.58

安値 110.41

ユーロ/ドル NY終値 1.0804/1.0808

始値 1.0790

高値 1.0811

安値 1.0783

*写真のキャプションを変更して再送します

ロイター
Copyright (C) 2020 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

アングル:雇用激減するメキシコ国境の町、トランプ関

ビジネス

米国株式市場=小幅安、景気先行き懸念が重し 利下げ

ビジネス

NY外為市場=ドル対主要通貨で下落、軟調な雇用統計

ワールド

米国防総省、「戦争省」に改名へ トランプ氏が大統領
MAGAZINE
特集:豪ワーホリ残酷物語
特集:豪ワーホリ残酷物語
2025年9月 9日号(9/ 2発売)

円安の日本から「出稼ぎ」に行く時代──オーストラリアで搾取される若者たちの実態は

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「4針ですかね、縫いました」日本の若者を食い物にする「豪ワーホリのリアル」...アジア出身者を意図的にターゲットに
  • 2
    眠らないと脳にゴミがたまる...「脳を守る」3つの習慣とは?
  • 3
    「怖すぎる」「速く走って!」夜中に一人ランニングをする女性、異変を感じ、背後に「見えたモノ」にSNS震撼
  • 4
    「あのホラー映画が現実に...」カヤック中の男性に接…
  • 5
    「生きられない」と生後数日で手放された2本脚のダ…
  • 6
    【動画あり】9月初旬に複数の小惑星が地球に接近...…
  • 7
    「ディズニー映画そのまま...」まさかの動物の友情を…
  • 8
    「よく眠る人が長生き」は本当なのか?...「睡眠障害…
  • 9
    謎のセレブ中国人ヤン・ランランの正体は「天竜人」?
  • 10
    キリストを包んだとされる「聖骸布」はやはり偽物だ…
  • 1
    「怖すぎる」「速く走って!」夜中に一人ランニングをする女性、異変を感じ、背後に「見えたモノ」にSNS震撼
  • 2
    50歳を過ぎても運動を続けるためには?...「動ける体」をつくる4つの食事ポイント
  • 3
    「4針ですかね、縫いました」日本の若者を食い物にする「豪ワーホリのリアル」...アジア出身者を意図的にターゲットに
  • 4
    1日「5分」の習慣が「10年」先のあなたを守る――「動…
  • 5
    【動画あり】9月初旬に複数の小惑星が地球に接近...…
  • 6
    眠らないと脳にゴミがたまる...「脳を守る」3つの習…
  • 7
    東北で大腸がんが多いのはなぜか――秋田県で死亡率が…
  • 8
    「あのホラー映画が現実に...」カヤック中の男性に接…
  • 9
    「よく眠る人が長生き」は本当なのか?...「睡眠障害…
  • 10
    首を制する者が、筋トレを制す...見た目もパフォーマ…
  • 1
    「自律神経を強化し、脂肪燃焼を促進する」子供も大人も大好きな5つの食べ物
  • 2
    「まさかの真犯人」にネット爆笑...大家から再三「果物泥棒」と疑われた女性が無実を証明した「証拠映像」が話題に
  • 3
    信じられない...「洗濯物を干しておいて」夫に頼んだ女性が目にした光景が「酷すぎる」とSNS震撼、大論争に
  • 4
    「レプトスピラ症」が大規模流行中...ヒトやペットに…
  • 5
    「あなた誰?」保育園から帰ってきた3歳の娘が「別人…
  • 6
    将来ADHDを発症する「幼少期の兆候」が明らかに?...…
  • 7
    イラン人は原爆資料館で大泣きする...日本人が忘れた…
  • 8
    プール後の20代女性の素肌に「無数の発疹」...ネット…
  • 9
    「死ぬほど怖い」「気づかず飛び込んでたら...」家の…
  • 10
    東北で大腸がんが多いのはなぜか――秋田県で死亡率が…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中