ニュース速報

ビジネス

欧州、ビール機軸に「ノンアル」も収益の柱へ=小路アサヒGHD社長

2019年10月24日(木)19時35分

 10月24日、アサヒグループホールディングスの小路明善社長兼最高経営責任者(CEO)はロイターとのインタビューで、欧州で伸びているビールテイスト飲料(ノンアルコールビール)を収益の柱に育てたいとの考えを示した。写真は小路氏。2016年5月17日、東京で撮影(2019年 ロイター/Toru Hanai)

[東京 24日 ロイター] - アサヒグループホールディングス<2502.T>の小路明善社長兼最高経営責任者(CEO)は24日、ロイターとのインタビューで、欧州で伸びているビールテイスト飲料(ノンアルコールビール)を収益の柱に育てたいとの考えを示した。ノンアルビールで先行する日本の技術なども取り入れており、欧州事業買収におけるシナジーの一環といえる。

小路社長は「ビールビジネスで海外の拠点を作った。ビール事業を機軸にしながら、ノンアルコールビールや日本で言うRTD(ready to drink)を収益の柱にしていく。カテゴリーの拡大で事業の拡大と価値の拡大を図っていく」と述べた。

健康志向の高まりなどを背景に、中東欧でノンアル市場は30%程度伸びており、当面、同程度の伸びが期待できるという。アサヒはペローニやBIRELLなどを展開。ハイネケンやアンハイザー・ブッシュ・インベブなど海外大手メーカーも積極化させている。

欧州でのノンアルビールの展開には、日本で培った「技術」や「味」なども活用している。小路社長は「商品開発や素材研究は日本が進んでいる」とし、こうした技術の活用はシナジーの一環だと指摘した。

さらには、欧州16工場・日本8工場で生産効率にばらつきがあったものの、双方の強みを生かすことで、生産効率を高めることができたという。

<海外事業、当面は既存事業の強化>

小路社長は「BSバランスがアンバランスになっており、これを可能な限り通常の状態に戻さないと、大きな投資はできない」と述べ、さらなる買収には時間を要するとした。純有利子負債/EBITDA倍率(純負債倍率)が3倍程度になれば投資の賛同を得られると指摘。純負債倍率は一時的に4倍を超えるが、2022―23年に3倍程度に低下するとみており「この期間は投資を控えて、財務バランスを健全化していくことが必要」とした。

アサヒは7月、ABインベブから豪カールトン&ユナイテッドブリュワリーズ(CUB)を約1兆2000億円で買収することで合意した。同社は2016・17年にABインベブから西欧・中東欧のビール事業を計1兆2100億円で買収。豪州と併せて、日・欧・豪のグローバルプラットフォームができたとしている。

今後の投資先を考えた場合、中国については、マジョリティーを持って事業を進めるにはさまざまな規制があり、難しい市場だという。また、インドや東南アジア、アフリカは、アサヒがターゲットとしているプレミアム市場が確立されていない。ビール市場が大きな北米は大手による競争が激しい市場となっていることなどから「欧州、豪州、日本の事業を拡大、価値を高めていくということを当面やる」と述べた。

(清水律子 安藤律子)

ロイター
Copyright (C) 2019 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

JPモルガン、金価格の長期予測を4500ドルに引き

ビジネス

豪中銀、政策判断は一段と困難に 忍耐が必要=総裁

ビジネス

シャオミ、インドでロイヤルティー関税巡り最高裁に異

ビジネス

1月百貨店売上は2.3%増、中国客は3割減=百貨店
MAGAZINE
特集:日本人が知らない AI金融の最前線
特集:日本人が知らない AI金融の最前線
2026年3月 3日号(2/25発売)

フィンテックの進化と普及で、金融はもっと高速に、もっとカジュアルに

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    アルコールは血糖値を下げる...「脳と血管を守る」医師がすすめる意外な健康習慣
  • 2
    米国の中国依存が低下、台湾からの輸入が上回る
  • 3
    命は長し、働け女たち――88歳「働くばあさん」が説く高齢期の「4つの覚悟」
  • 4
    3頭のクマがスキー客を猛追...ゲレンデで撮影された…
  • 5
    「水道水」が筋トレの成果を左右する...私たちの体に…
  • 6
    最高裁はなぜ「今回は」止めた?...トランプ関税を違…
  • 7
    【クイズ】サメによる襲撃事件が最も多い国はどこ?
  • 8
    カビが植物に感染するメカニズムに新発見、硬い表面…
  • 9
    「IKEAも動いた...」ネグレクトされた子猿パンチと「…
  • 10
    2月末に西の空で起こる珍しい天体現象とは? 「チャ…
  • 1
    「ヘル・コリア」から日本へ7万人 ── 大企業の高給より日本の「100%就職率」を選ぶ若者たち
  • 2
    アルコールは血糖値を下げる...「脳と血管を守る」医師がすすめる意外な健康習慣
  • 3
    命は長し、働け女たち――88歳「働くばあさん」が説く高齢期の「4つの覚悟」
  • 4
    「水道水」が筋トレの成果を左右する...私たちの体に…
  • 5
    「#ジェームズ・ボンドを忘れろ」――MI6初の女性長官…
  • 6
    カビが植物に感染するメカニズムに新発見、硬い表面…
  • 7
    海外(特に日本)移住したい中国人が増えている理由.…
  • 8
    100万人が死傷、街には戦場帰りの元囚人兵...出口な…
  • 9
    米国の中国依存が低下、台湾からの輸入が上回る
  • 10
    ロシアに蔓延する「戦争疲れ」がプーチンの立場を揺…
  • 1
    【クイズ】致死率50~75%...インドで感染拡大「ニパウイルス」の感染源となる動物は?
  • 2
    ウクライナ戦闘機「F-16」がロシア軍「シャヘド」を空中爆破...地上から撮影の「レア映像」を公開
  • 3
    高市積極財政にアメリカが慌てる理由
  • 4
    台湾侵攻「失敗」の大きすぎる代償
  • 5
    「最恐」恐竜T・レックスの定説を覆す新研究が
  • 6
    セーターが消えた冬 ── 暖かさの主戦場が「インナー」…
  • 7
    イースター島の先住民から資源を略奪、島を「生きた…
  • 8
    「ヘル・コリア」から日本へ7万人 ── 大企業の高給より…
  • 9
    中国、パナマ運河の港湾喪失でパナマに報復──トラン…
  • 10
    アルコールは血糖値を下げる...「脳と血管を守る」医…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中