ニュース速報

ビジネス

アングル:足元堅調のS&P500種、2割近くが弱気相場入り

2018年04月07日(土)09時10分

 4月5日、米株式市場のS&P総合500種指数は足元では上昇基調だが、個々の銘柄の最近の値動きからは市場に弱気相場の気配が広がっている様子がうかがえる。NY証券取引所で2015年6月撮影(2018年 ロイター/Lucas Jackson)

[サンフランシスコ 5日 ロイター] - 米株式市場のS&P総合500種指数<.SPX>は足元では上昇基調だが、個々の銘柄の最近の値動きからは市場に弱気相場の気配が広がっている様子がうかがえる。

S&P500指数は3日から5日にかけての上昇率が2.9%と、3営業日としては2016年以来の大幅な上げを記録した。しかし1月26日に付けた過去最高値からは7%下げており、個別銘柄の大半は最近の高値から一段と下げ幅がきつくなっている。投資家の間で株価水準や金利上昇への警戒感が広まっているためだ。

トムソン・ロイターのデータによると、S&P500種構成銘柄のうち18%近くで株価が過去1年の高値から20%以上下落し、弱気相場入りした。また過去1年の高値からの下落率が10─20%で調整局面に入ったとみられる銘柄は41%に上る。

ダウ工業株30種平均<.DJI>では、ゼネラル・エレクトリック(GE)が昨年4月に付けた過去1年の高値から56%下落。ウォルマート・ストアーズも1月の過去1年の高値から20%下げた。このほか12銘柄で過去1年の高値からの下落率が10─20%となっている。

一方、時価総額で米企業最大級のアップルとマイクロソフトは株価の下げ幅が小さく、このためS&P500種の年初来からの下落率は1%以下にとどまっている。アップルは2月末以来の下げ幅が2.6%、マイクロソフトは1.5%と、S&P500種の6%よりはるかに小さい。両社の過去最高値からの下落率は5%程度だ。

アマゾンの過去1カ月間の下げは5%だが、年初来では24%の上昇を維持している。投資家はアマゾンが食品小売りなどの市場で事業を拡大すると見込んでいる。

(Noel Randewich記者)

ロイター
Copyright (C) 2018 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

MUFG主導の気候金融ファンド、6億ドル調達

ビジネス

米財務省、第4四半期借入額見通しは5690億ドルに

ビジネス

米株式市場はAIブームの限界を見落とし=ブリッジウ

ワールド

中国財政省、国家債務管理部門を新設 地方政府の「隠
MAGAZINE
特集:高市早苗研究
特集:高市早苗研究
2025年11月 4日/2025年11月11日号(10/28発売)

課題だらけの日本の政治・経済・外交を初の女性首相はこう変える

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 2
    米沿岸に頻出する「海中UFO」──物理法則で説明がつかない現象を軍も警戒
  • 3
    9歳女児が行方不明...失踪直前、防犯カメラに映った「意外な姿」に大きな注目、なぜこんな格好を?
  • 4
    「あなたが着ている制服を...」 乗客が客室乗務員に…
  • 5
    「日本のあの観光地」が世界2位...エクスペディア「…
  • 6
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」は…
  • 7
    虹に「極限まで近づく」とどう見える?...小型機パイ…
  • 8
    【ウクライナ】要衝ポクロウシクの攻防戦が最終局面…
  • 9
    「白人に見えない」と言われ続けた白人女性...外見と…
  • 10
    これをすれば「安定した子供」に育つ?...児童心理学…
  • 1
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 2
    【クイズ】クマ被害が相次ぐが...「熊害」の正しい読み方は?
  • 3
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」はどこ?
  • 4
    【話題の写真】自宅の天井に突如現れた「奇妙な塊」…
  • 5
    【ウクライナ】要衝ポクロウシクの攻防戦が最終局面…
  • 6
    9歳女児が行方不明...失踪直前、防犯カメラに映った…
  • 7
    【クイズ】1位は「蚊」...世界で「2番目に」人間を殺…
  • 8
    女性の後を毎晩つけてくるストーカー...1週間後、雨…
  • 9
    「日本のあの観光地」が世界2位...エクスペディア「…
  • 10
    だまされやすい詐欺メールTOP3を専門家が解説
  • 1
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 2
    英国で「パブ離れ」が深刻化、閉店ペースが加速...苦肉の策は「日本では当たり前」の方式だった
  • 3
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」はどこ?
  • 4
    かばんの中身を見れば一発でわかる!「認知症になり…
  • 5
    1000人以上の女性と関係...英アンドルー王子、「称号…
  • 6
    増加する「子どもを外注」する親たち...ネオ・ネグレ…
  • 7
    悲しみで8年間「羽をむしり続けた」オウム...新たな…
  • 8
    【クイズ】クマ被害が相次ぐが...「熊害」の正しい読…
  • 9
    【クイズ】日本でツキノワグマの出没件数が「最も多…
  • 10
    お腹の脂肪を減らす「8つのヒント」とは?...食事以…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中