ニュース速報

ビジネス

米FOMC、利上げ決定 年内にバランスシート縮小開始へ

2017年06月15日(木)06時17分

 6月14日、米FOMCは金利を1.0─1.25%に引き上げることを決定した。写真はワシントンのFRB。2012年4月撮影(2017年 ロイター/Joshua Roberts/File Photo)

[ワシントン 14日 ロイター] - 米連邦準備理事会(FRB)は14日まで開催した米連邦公開市場委員会(FOMC)で、継続的な経済成長や労働市場の堅調さを踏まえ、フェデラルファンド(FF)金利の誘導目標を1.0─1.25%に引き上げることを決定した。また年内にバランスシートの縮小に着手する方針を明らかにした。

FOMC声明は、経済は力強さを引き続き増す一方、雇用の伸びも引き続き底堅いとし、足元のインフレ軟化をFRBがおおむね一時的とみていることが示された。

年内はあと1度の利上げを見込み、足元で強弱まちまちとなっている経済指標は重視しない考えを示唆した。

また「委員会は現時点で、経済がおおむね想定通りに進展すれば、バランスシートの正常化プログラムを今年開始すると予想している」とし、償還資金の再投資縮小を通じた明確なバランスシート縮小計画を示した。

米国債については、月当たりの再投資見送り額を当初60億ドルに設定。その後、月額300億ドルに達するまで、1年をかけて3カ月おきに60億ドル増やす。

モーゲージ担保証券(MBS)については、再投資の見送り額を40億ドルから始め、月額200億ドルに達するまで1年をかけて四半期ごとに40億ドル増やす。

イエレンFRB議長はFOMC後の会見で、「比較的早期に」バランスシート縮小を開始する可能性があるとの考えを表明。「全般的なバランスシートの規模は近年の水準を著しく下回るが、金融危機以前の水準は上回ると予想している」とした。

同時に公表された経済見通しでは、2017年の成長率予想が2.2%と、3月時点から上方修正された。一方、17年末時点のインフレ率予想は1.7%と、前回の1.9%から引き下げられた。

朝方発表された5月の消費者物価指数(CPI)統計も予想外に下落するなど、最近のインフレ指標は軟調な内容となっている。だがイエレン議長は、改善が続く労働市場の力強さに支えられ、インフレ率が中期的に目標の2%に向かって上昇すると、FRBが依然確信しているとの立場を示した。

FRB当局者による金利見通しでは、中央値で年内あと1度の利上げが見込まれており、前回から変更はなかった。

失業率は年末までに4.3%に、18年は4.2%に下がると見込まれている。

長期の中立金利見通しは3.0%で変わらずだった。

今回の決定には、ミネアポリス地区連銀のカシュカリ総裁が唯一、金利据え置きを主張し、反対票を投じた。

TD証券の金利ストラテジスト、ゲナディ・ゴールドバーグ氏は「バランスシート縮小計画の発表で、FRBは9月開始の可能性を残した」と指摘。その上で「利上げペース見通しを引き下げなかったことは、FRBがバランスシートと利上げを同時に実施できることを示唆している」と話した。

*内容を追加して再送します。

(※原文記事など関連情報は画面右側にある「関連コンテンツ」メニューからご覧ください)

ロイター
Copyright (C) 2017 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

米、中東に追加部隊派遣へ 海兵隊員ら数千人=当局者

ビジネス

FRBウォラー理事、利下げ主張撤回 原油高でインフ

ビジネス

ボウマンFRB副議長、年内3回の利下げ見込む 労働

ワールド

イラン産原油制裁解除なら3─4日でアジアへの供給開
MAGAZINE
特集:イラン革命防衛隊
特集:イラン革命防衛隊
2026年3月24日号(3/17発売)

イスラム神権国家を裏からコントロールする謎の軍隊の歴史と知られざる実力

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「マツダ・日産・スバル」が大ピンチ?...オーストラリアの「NVES規制」をトヨタが切り抜けられた理由
  • 2
    キャサリン皇太子妃、ナイジェリア大統領夫妻出迎え時の装いが話題――「ファッション外交」に注目
  • 3
    メーガン妃、娘リリベット王女との「お手伝い姿」公開...母としての素顔に反響
  • 4
    温暖化で増えた? サンマやサケ減少の裏で激増する…
  • 5
    韓国製ミサイル天弓-II、イラン戦争で96%迎撃の衝撃 …
  • 6
    第6回大会を終えて曲がり角に来たWBC
  • 7
    数時間以内に死に至ることも...若者の間で集団感染が…
  • 8
    「嘘でしょ!」空港で「まさかの持ち物」を武器と勘…
  • 9
    将来のアルツハイマー病を予言する「4種の先行疾患」…
  • 10
    メーガン妃、娘リリベット王女との新ショット公開...…
  • 1
    温暖化で増えた? サンマやサケ減少の裏で激増する「安価で栄養価の高い魚」の正体
  • 2
    「ノーと言えるスペイン」の背景に国防意識...次期スペイン女王は空軍で訓練中、問われる「軍を知る君主」
  • 3
    数時間以内に死に至ることも...若者の間で集団感染が発生し既に死者も、感染源は「ナイトクラブ」
  • 4
    キャサリン皇太子妃、ナイジェリア大統領夫妻出迎え…
  • 5
    第6回大会を終えて曲がり角に来たWBC
  • 6
    米軍も防ぎきれないイランのドローン攻撃──イラン製…
  • 7
    【衛星画像】イラン情勢緊迫、米強襲揚陸艦「トリポ…
  • 8
    ズボンを穿き忘れてる! 米セレブ、下を穿かず「目の…
  • 9
    韓国製ミサイル天弓-II、イラン戦争で96%迎撃の衝撃 …
  • 10
    住宅建設予定地に眠っていた「大量の埋蔵金」...現在…
  • 1
    温暖化で増えた? サンマやサケ減少の裏で激増する「安価で栄養価の高い魚」の正体
  • 2
    ロシア政府、痛恨のミス...プーチンの「健康不安説」を裏付けるような動画を公式に投稿してしまう
  • 3
    メーガン妃、娘リリベット王女との新ショット公開...撮影はパパ
  • 4
    「ノーと言えるスペイン」の背景に国防意識...次期ス…
  • 5
    見事なカンフーを見せた中国ヒト型ロボットのからく…
  • 6
    アルコールは血糖値を下げる...「脳と血管を守る」医…
  • 7
    数時間以内に死に至ることも...若者の間で集団感染が…
  • 8
    「日本より、自分の国(フランス)を心配すれば?」…
  • 9
    「ヘル・コリア」から日本へ7万人 ── 大企業の高給より…
  • 10
    キャサリン皇太子妃、ナイジェリア大統領夫妻出迎え…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中