ニュース速報

米メーシーズの年末商戦低調、通期見通し下方修正 コールズも売上高急減速

2019年01月11日(金)04時02分

[10日 ロイター] - 米百貨店大手の一角の2018年年末商戦が低調だったことが鮮明となっている。

メーシーズは10日、12月半ばに販売がもたつき、書き入れ時となる年末商戦の売上高全体を圧迫したとし、通期の既存店売上高と利益見通しを下方修正した。

11─12月の既存店売上高は1.1%増。ただ、女性向けスポーツ衣料品や装飾品、化粧品などの販売低迷が目立ったという。

ジェネット会長兼最高経営責任者(CEO)は「ブラックフライデーやその翌週のサイバーウィークなど、年末商戦の出だしは好調だったが、12月半ばに弱含んだ後、クリスマスの週まで予想されていたトレンドに回復しなかった」と説明した。

通期の既存店売上高見通しは2%増とし、従来見通しの2.3─2.5%から引き下げ。特別項目を除く1株利益(希薄化後)は3.95─4ドルとし、従来の4.10─4.30ドルから下方修正した。

メーシーズの既存店売上高はこれまで4四半期連続で増加。株価はも年末商戦の開始となる感謝祭までの1年に80%強値上がりしていた。

同業コールズも、11─12月既存店売上高が1.2%増と、前年同期の6.9%増から伸びが急減速した。

こうした中、小売大手ターゲットの11─12月既存店売上高は5.7%増と堅調。客足増や好調なオンライン小売売上高が主導した。とりわけインターネットで購入した商品を店舗で受け取るサービスは前年比60%超増加した。

ただ、11─1月の既存店売上高見通しは約5%増に据え置いた。

一方で、通期の既存店売上高は2005年来の大幅な伸びとなる予想したほか、オンライン売上高は5年連続で25%を超える伸びとなる見通しとした。

リテール・メトリックスのケン・パーキンス氏は「消費者を巡る状況は良好のようだが、総じて経済減速の兆候が垣間見られる」と指摘した。

クレジットカード大手マスターカードが昨年末、米年末商戦の小売売上高が好調な経済情勢などを背景に6年ぶりの大幅な伸びになったとのデータを発表していたこともあり、百貨店大手の業績は失望感を誘った。

米株式市場ではメーシーズが一時約20%急落。コールズも最大9%下落、ターゲットは約4%安で推移した。

*内容を追加しました。

ロイター
Copyright (C) 2019 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

マスク氏新党結成「ばかげている」、トランプ氏が一蹴

ワールド

米、複数の通商合意に近づく 近日発表へ=ベセント財

ワールド

米テキサス州洪水の死者69人に、子ども21人犠牲 

ワールド

韓国特別検察官、尹前大統領の拘束令状請求 職権乱用
MAGAZINE
特集:トランプvsイラン
特集:トランプvsイラン
2025年7月 8日号(7/ 1発売)

「平和主義者」のはずの大統領がなぜ? 核施設への電撃攻撃で中東と世界はこう変わる

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「飲み込めると思った...」自分の10倍サイズのウサギに挑んだヘビの末路
  • 2
    アリ駆除用の「毒餌」に、アリが意外な方法で「反抗」...意図的? 現場写真が「賢い」と話題に
  • 3
    「飛行機内が臭い...」 原因はまさかの「座席の下」だった...異臭の正体にネット衝撃
  • 4
    「本物の強さは、股関節と脚に宿る」...伝説の「元囚…
  • 5
    シャーロット王女の「ロイヤル・ボス」ぶりが話題に..…
  • 6
    コンプレックスだった「鼻」の整形手術を受けた女性…
  • 7
    「シベリアのイエス」に懲役12年の刑...辺境地帯で集…
  • 8
    為末大×TAKUMI──2人のプロが語る「スポーツとお金」 …
  • 9
    孫正義「最後の賭け」──5000億ドルAI投資に託す復活…
  • 10
    ギネスが大流行? エールとラガーの格差って? 知…
  • 1
    「飲み込めると思った...」自分の10倍サイズのウサギに挑んだヘビの末路
  • 2
    ディズニー・クルーズラインで「子供が海に転落」...父親も飛び込み大惨事に、一体何が起きたのか?
  • 3
    「やらかした顔」がすべてを物語る...反省中のワンコに1400万人が注目
  • 4
    後ろの川に...婚約成立シーンを記録したカップルの幸…
  • 5
    【クイズ】「宗教を捨てる人」が最も多い宗教はどれ?
  • 6
    職場でのいじめ・パワハラで自死に追いやられた21歳…
  • 7
    為末大×TAKUMI──2人のプロが語る「スポーツとお金」 …
  • 8
    仕事ができる人の話の聞き方。3位は「メモをとる」。…
  • 9
    「本物の強さは、股関節と脚に宿る」...伝説の「元囚…
  • 10
    普通に頼んだのに...マクドナルドから渡された「とん…
  • 1
    「飲み込めると思った...」自分の10倍サイズのウサギに挑んだヘビの末路
  • 2
    「コーヒーを吹き出すかと...」ディズニーランドの朝食が「高額すぎる」とSNSで大炎上、その「衝撃の値段」とは?
  • 3
    「あまりに愚か...」国立公園で注意を無視して「予測不能な大型動物」に近づく幼児連れ 「ショッキング」と映像が話題に
  • 4
    庭にクマ出没、固唾を呑んで見守る家主、そして次の…
  • 5
    10歳少女がサメに襲われ、手をほぼ食いちぎられる事…
  • 6
    JA・卸売業者が黒幕説は「完全な誤解」...進次郎の「…
  • 7
    「ママ...!」2カ月ぶりの再会に駆け寄る13歳ラブラ…
  • 8
    気温40℃、空港の「暑さ」も原因に?...元パイロット…
  • 9
    燃え盛るロシアの「黒海艦隊」...ウクライナの攻撃で…
  • 10
    ディズニー・クルーズラインで「子供が海に転落」...…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中