[東京 6日 ロイター] - 今週の外為市場で、ドル/円は上値が重い展開が予想される。先週末に発表された米雇用統計が予想外に弱い内容だったことを受け、米国の早期利上げ観測が後退している。英国の欧州連合(EU)離脱懸念でリスク回避の円買いが広がれば、105円半ばまで下押しされる可能性もあるという。
予想レンジはドル/円が105.50─108.50円、ユーロ/ドルが1.1500─1.1450ドル。
5月の米雇用統計は非農業部門雇用者の増加が3万8000人となり、ロイターがまとめた市場予想の16万4000人を大幅に下回った。FRBが早期利上げに踏み切るとの観測が後退し、108.80円台で推移していたドル/円は6日にかけて106.35円まで下落した。
ドル/円は米早期利上げ期待で上昇してきたが、「ドル先高観が後退したことで巻き戻された」(国内金融機関)という。
<イエレンFRB議長の講演に関心>
雇用統計の内容を消化した後は、6日のイエレン米連邦準備理事会(FRB)議長の講演に関心が集まる。イエレン議長は5月27日のハーバード大学での講演で、経済成長と雇用創出が続けば、今後数カ月内に利上げすべきとの認識を示した。弱い雇用統計の内容を受け、あらためて市場にどのようなメッセージを発信するのかが注目されている。
CMEグループのFEDウオッチによると、短期金利先物が織り込む6月利上げの確率は21%から6%に急低下。7月利上げの確率も33%と、約60%から半分近くに低下した。英国の欧州連合(EU)離脱懸念もくすぶっており、米国の6月利上げは見送られる可能性が大きくなった。ただ、イエレン議長の講演については「7月については今後の経済指標次第と、含みを残すような発言になるのではないか」(国内金融機関)との声も出ていた。
<下値は105円半ばがポイント>
ドル/円の次の下値のポイントは5月3日安値105.55円とみられている。市場では「5月に105円半ばまで下落した後は意外と早く反転した。105円台に入ると下に突っ込みにくいというムードが出そうだ」(外為アナリスト)との声が聞かれた。
105円台では政府・日銀による為替介入も警戒されるものの、「今回はドル安主導での下落であり、投機的な円買いでない。実弾投入は100円くらいまでできないのではないか」(同)とみられている。
(為替マーケットチーム)