[ボストン 13日 ロイター] - フェイスブック<FB.O>、アマゾン・ドット・コム<AMZN.O>、ネットフリックス<NFLX.O>、グーグル(現アルファベット<GOOGL.O>)の頭文字を取って「FANG」と称される4銘柄は、昨年株価が大幅に上昇した。それだけにこれらの銘柄を組み入れなかった大手ミューチュアルファンドは、組み入れたファンドに比べて運用成績が大きく見劣りする事態に陥った。

トムソン・ロイター傘下のリッパーが228本のミューチュアルファンドを調べたところ、FANG銘柄の組み入れ比率が5%以下のファンドの平均運用成績がマイナス1.3%だったのに対して、組み入れ比率が10%以上ではプラス6.4%だった。

昨年の市場は大きく揺れ動き、アクティブ運用に携わるマネジャーは多くのセクターでトレンドの変化に見舞われた。しかし何を置いてもFANG銘柄をオーバーウエイトとしたファンドは市場をアウトパフォームした。

ゴールドマン・サックス・グローバル・インベスターズ・リサーチによると、S&P500種総合指数は昨年0.7%下落したが、FANG銘柄を除くと2.7%の下落だった。

アマゾンとネットフリックスはいずれもコンテンツと契約者が増加し、昨年中に株価が2倍以上に上昇。フェイスブックはモバイル広告収入の伸びが続き、株価が34%上がった。アルファベットも売上高が増える一方でコストの締め付けは厳しくなり、株価が47%上昇した。

FANGのうちアマゾンを除く3銘柄は年明けから12日まででS&P500種をアウトパフォームしている。ただ、FANG銘柄が今年も昨年と同じ上昇をみせるかどうかはまだ分からない。

大雑把に言って、昨年FANG銘柄を選好したマネジャーはその方針を変えていない。またFANG銘柄が今では割高となっただけに、昨年組み入れを見送ったマネジャーは組み入れを望んでいない。

FANGの組み入れ比率が高いJPモルガン・ラージ・キャップ・グロース・ファンド(運用資産144億ドル)<JLGMX.O>のマネジングディレクター、ジョナサン・シャーマン氏は「たとえ株価が割高だとしても、FANGの収益力は正当に評価されていない」と話す。

シャーマン氏によると、FANG銘柄はいずれもそれぞれ業界を根本から大きく変えており、高い株価は正当化できるという。リッパーによると、JPモルガン・ラージ・キャップ・グロース・ファンドの昨年の運用成績はプラス7.6%で、同種の他ファンドのうちの72%よりも優秀だった。

一方、AMGヤクトマン・ファンド(86億ドル)<YACKX.O>を運用するジェーソン・サボツキー氏は、昨年の成績不振にもかかわらず後悔はしていない。「これほどの高い価格を払うことには一切関心がない」という。AMGヤクトマンの昨年の成績は他のファンドの96%に対して下回った。

ガベリ・アセット・ファンド(26億ドル)<GABAX.O>を運用するクリストファー・マランギ氏はFANG銘柄を組み入れていないことについて顧客から懸念を寄せる電話の対応に追われている。同ファンドの昨年の成績はマイナス5.87%で、同種の他ファンドの85%に対して見劣りしている。

しかしマランギ氏は、FANG銘柄の潜在的価値は非常に高いものの変動性も大きいと指摘。「最終的には顧客から特定の投機的な分野を避け続けたことで感謝を受けるだろうと期待している」と話した。

(Ross Kerber記者)

Reuters Copyright (C) 2026 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。