興味深い実例は、ニューヨーク・タイムズ紙のコラムニスト達です。例えば、リフレ派経済学者で、ノーベル賞受賞で有名なポール・クルーグマンは、依然として「中国との通商戦争はアメリカ経済にマイナス」という立場を変えていません。

ですが、クルーグマンとはまた別の意味で有名であり、ニューヨーク・タイムズ紙の「顔」でもあるトーマス・フリードマン(著書に『フラット化する世界』など)は、別の立ち位置を取り始めています。

フリードマンは、以前と同様に「トランプは、アメリカの大統領には相応しくない」と大統領に批判的な姿勢は残しています。ですが、5月21日に発表したコラムでは、大統領の中国に対する通商戦争には支持を与えているのです。

このフリードマンの変節(?)は、かなり広範に話題となり、多くのリベラル系の識者や政治家に影響を与えています。また、現在2020年の大統領選を目指した民主党内の予備選が始まっていますが、当面のトップランナーであるジョー・バイデン氏には「オバマ政権の副大統領時代に中国と癒着した」などという非難がされています。

そして、多くの候補達が「国内雇用を優先する」という主張の延長で、事実上、中国との通商戦争を支持しているように見えます。

そんなわけで、アメリカ側の事情として、中国との問題は、メキシコのように簡単には解決しそうにありません。当面は、大阪G20が焦点となりそうです。

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