[ワシントン 13日 ロイター] - 貿易促進権限(TPA)法案めぐり、オバマ米大統領とウォーレン民主党上院議員は非難の応酬を繰り広げているが、大統領が同議員に対し個人的な批判を展開したことで、大統領と民主党リベラル派議員の溝は一段と深まった。

ウォーレン議員は5日、TPA法案が成立すれば、2008年の金融危機後に導入された金融規制を解体させる、と主張し、TPAへの反対姿勢を鮮明にした。これを受けて大統領は先週、ヤフーニュースとのインタビューで、ウォーレン議員の考えはまったく間違っていると反論し、このインタビュー中、大統領は同議員を「エリザベス」とファーストネームで呼んだ。

民主党のブラウン上院議員(オハイオ州)は12日、大統領がウォーレン議員をファーストネームで呼んだことについて、同議員を侮辱しており、性差別主義的と批判。男性の上院議員だったら同じことはしないだろう、と指摘した。TPAに強く反対する同氏は、大統領は今回の件で必要以上に個人攻撃を繰り広げた、との見方を示した。

ホワイトハウスは13日、この批判への対応を追われた。アーネスト報道官は、オバマ大統領の発言に性差別主義者的な要素はないと主張。ウォーレン議員は大統領と一緒に仕事をしたことがあり、大統領とは個人的にも親交がある、と述べた。その上で、男女問わず大統領は上院議員を公の場でファーストネームで呼ぶことがあると補足した。

米金融業界改革や消費者保護への取り組みが、民主党リベラル派に評価されているウォーレン議員だが、今回の一件で同氏への支持がさらに広がり、ウォーレン議員は大統領にとって議会での危険なライバルとなった。

TPAに反対する労組と仕事をしている民主党系ストラテジストのクリス・コフィニス氏は、「大統領は、ウォーレン議員を個人的に批判するという計算間違いを犯して裏目に出た。この問題への関心を高め、人々の離反を促しただけだった」との見方を示した。

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