張又侠が粛清された本当の理由

ウォール・ストリート・ジャーナルは、中国政府内の軍関係者が、張又侠が中国の核兵器に関する技術情報をアメリカに漏洩したと説明を受けたと報じている。

だが、多くの専門家はこの説を懐疑的に見ている。中国のように縦割り構造の官僚機構の中で、張又侠がそのような情報にアクセスできたのか、アクセスできたとして、なぜその情報を漏らしたのかが疑問だからだ。

張又侠の逮捕は、むしろ習による権力固めの一環ではないかという見方もある。

シンガポール経営大学のヘンリー・ガオ教授(法学)はX(旧ツイッター)に「張を陥れる理由はいくらでもある。だが、その中にアメリカへの国家機密漏洩という理由は1つもない」と投稿した。

「一番もっともらしい説明は、これはハイレベルな情報戦だったということだ。偽の情報を海外メディアに流し、党内や軍内に蔓延る張又侠の支持者たちに圧力をかけるためのものだった」

シスチもこの見方に同意する。「張又侠の最大の過ちは、スパイ行為やアメリカへの情報漏洩ではない。......彼が派閥を組織した、あるいは少なくとも習がそう信じたことこそが問題だったのだ」と指摘。その根拠として国営メディアと党メディアが張又侠による組織的な政治的損害を訴えていること挙げた。

習は、汚職撲滅運動によって多くの反感を買ってきた。中国経済は極度の不動産不況と、過剰に借金を抱えた地方政府によって、ますます不安定になっている。

張又侠が習近平にとって脅威だった理由