早期予防に可能性を開く

研究チームは中年期の鬱に関連し、認知症リスクの上昇を示す指標として次の6つの鬱症状を特定した。

①自信が持てない/②問題に立ち向かうことができないと感じる/③他人に温かい気持ちや愛情を抱けない/④常に神経が張りつめて不安を感じている/⑤物事の進め方に満足できない/⑥集中することが難しい。

「今回の研究は、認知症リスクが結び付いているのが鬱病そのものではなく、いくつかの鬱症状であることを示している」と、論文の筆頭執筆者であるフィリップ・フランク上級研究員は言う。

「症状レベルで捉えることで、実際に認知症が発症する何年も前から、この病気になりやすい人を明確に把握できる」

「中年期に多くの人が経験する日常的な症状には、脳の長期的な健康に関する重要な情報が含まれているとみられる。そこに注意を向けることで、早期予防の新たな可能性が開けるかもしれない」

追跡調査の開始時に60歳未満だった人に限ると、中年期の鬱と認知症リスクの関連は、前述の6つの症状で「完全に」説明付けられたという。

「自信が持てない」人は特に要注意?