さらに調べた結果、この謎の物体は「カイメンタケ」と呼ばれるキノコの一種であることがわかった。通常は木に発生する菌類の子実体(しじつたい)で、屋内で見つかるのは異例だ。

マザーズは後に、「思ったとおりだった。床下に水がたまって、カビが繁殖しやすい環境ができていた。それが広がっていたんだ」と語っている。

「数か月前から疑っていた。カビによる健康被害の兆候が次々に現れて、体調がどんどん悪化していたんだ。身体的な症状が増えていただけでなく、カビや菌類をエサにする寄生虫や昆虫まで出てくるようになった。あの奇妙な小さなキノコは、実は床下に潜む巨大な『カビの氷山』のほんの一角にすぎなかったんだ」

イギリスの王立園芸協会(RHS)によると、カイメンタケは木の内部、特に心材(しんざい)を腐らせる複数の菌類が形成する子実体であり、春から秋にかけて発生するという。この菌類は、寄生した木の幹や主要な枝に「棚状」の形で現れ、木を内部から著しく弱らせるおそれがある。

一方、屋内での菌類の繁殖については、コネチカット州にある住宅性能改善会社「ネイロン・インシュレーション(Nealon Insulation)」の代表ユーリ・パールが次のように語っている。

「このような湿気による問題を避けるには、まず異常な水分の侵入を突き止めて防ぐことが重要。そのうえで、床下側から床面近くまで効果的な防湿層(ベーパーバリア)を設け、適切な換気によって湿度を管理する必要がある」

絶対に「床下に広がっている」との見方も