日本の取り組みを世界に届ける「MUFGトランジション白書」

トランジション・ファイナンスをグローバルに推進するにあたり、MUFGは国連環境計画・金融イニシアティブ(UNEP-FI)が主導する「Net-Zero Banking Alliance」や、その上部組織であるGlasgow Financial Alliance for Net Zeroに加盟。だが、こうしたグローバルな会合に日本を代表する金融機関として参加する中で、「日本のカーボンニュートラルへの取り組みに対する国際認知度が低い」という課題感が浮上した。

そのためMUFGでは、日本のカーボンニュートラル戦略がどのようなものか、また日本を代表する企業がどのような戦略を取っているのかを、その背景を含めて「文書化し世界に発信していく」ことを決意。2022年10月、2023年9月の2回にわたって「MUFGトランジション白書」を全編英語で発刊した。

22年のMUFGトランジション白書2022では、主にトランジションの推進における地域特性と、エネルギー・産業間の相互連関性を訴求。23年の白書2023は、日本のカーボンニュートラルにおいて重要なレバーとなる「電気と熱」の分野にフォーカスをあて、日本の取り組んでいる技術セットを紹介。白書については、さまざまなステークホルダーとの対話を通じて得られた意見や、足元の国際情勢を踏まえ、グローバル社会から見た日本のトランジション計画の透明性を高める観点で作成したという。

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2023年9月に発刊した「MUFGトランジション白書2023」

トランジション白書を発刊する具体的な狙いについて、MUFGは「欧州や米国を中心にフィードバックを受け、その内容をお客様へ還流していくこと。海外との政策の違いを理解しながら、今後日本が進んでいく方向性について再度、お客様を含めて議論を深め、日本のカーボンニュートラル達成に向けエンゲージメントを深めていくこと」と説明する。

MUFGがいうように、日本におけるカーボンニュートラルに向けた取り組みは、まだ国際社会からの認知度が低い。だがMUFGトランジション白書といった刊行物を通じて、日本独自のトランジションが少しずつ海外から支持を獲得し、さらにはその実践が世界に浸透していくことを期待したい。

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