手掛かりを与えない

ハマスがイスラエルへの敵意を抑えたことで、一部の支持者からは公然と批判を浴びた。しかし、こうした動きもまた、ハマスの関心は戦闘ではなく経済に向いているという印象を植え付けるのに役立ったと消息筋は語った。

ヨルダン川西岸地区では、ハマスの沈黙に嘲笑を浴びせる人々もいた。昨年6月にパレスチナ自治政府のアッバス議長が率いる主流派組織ファタハが発表した声明では、ハマスの指導者らが国外に逃れ、「豪華なホテルや別荘」に住んでいると非難した。

さらに別のイスラエル安全保障筋によると、イスラエルはガザ地区におけるハマス指導者のシンワル氏が、ユダヤ人殺害よりもガザ地区の運営に注力していると信じていた時期があった。

また、イスラエル自体もサウジアラビアとの関係正常化に取り組み、ハマスから関心が逸れていたという。

ハマス指導者の多くは計画を知らされておらず、攻撃に投入された1000人の戦闘員も訓練中には正確な目的を全く知らされなかったという。

ハマスの情報筋によると、作戦は4つの部分に分けられていた。初動はガザ地区から3000発のロケット弾が発射され、同時に電動パラグライダーなどにより戦闘員が上空から侵入。グライダーに乗った戦闘員は地上に降り立つと陣地を確保し、イスラエルが築いた防壁に対する攻撃準備を整えた。

戦闘員は爆薬で防壁を破壊し、オートバイで侵入。ブルドーザーが隙間を広げ、さらに多くの戦闘員が四輪駆動車でイスラエル側に侵入した。

イスラエルに大きな被害

消息筋によると、ハマスの特殊部隊はイスラエル軍のガザ南部司令部を攻撃し、通信を妨害した。ハマスに近い消息筋によると、作戦の最終部分は人質のガザ地区への移動で、その大半が攻撃の初期に達成された。ガザ地区の近くでは、音楽フェスの参加者が人質となった。

イスラエル治安筋によると、イスラエル軍はガザ地区に近い南部ではフル稼働していなかった。イスラエル人入植者とパレスチナ人武装勢力の間で暴力の応酬が急増し、一部の部隊がイスラエル人入植者を守るためにヨルダン川西岸地区に再配置されたという。「彼ら(ハマス)はその機に乗じた」という。

[ロイター]
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【動画】ハマスの標的になったガザ近郊の音楽フェス