マーテンズは、スウェーデン自身もNATO即応部隊の一部として、潜水艦隊などかなりの軍事力を配備することになるとつけ加えた。米欧州軍の司令官を務めるクリストファー・カボリ陸軍大将は2022年5月に米上院の軍事委員会で、「スウェーデンは優れた潜水艦隊を保有しており、これも我々の助けになるだろう」と述べていた。

ロシア軍の艦船を囲い込むのに魚雷を使うことも可能であり、バルト海沿岸地帯で紛争が勃発した場合には、これがロシア軍に対する主な兵器として使用されるだろうとマーテンズは予想する。NATO軍の部隊がバルト海にどのように資源を配分するのかや、この地域におけるロシア地上軍および空軍の配備について、ロシアのコントロールがl効かなくなることの方が、もしかしたらバルチック艦隊が直面する脅威よりも大きな問題かもしれないとの見方を示した。

バルト三国の1つ、エストニアのマルグス・ツァフクナ外相は先日本誌に対して、「スウェーデンのNATO加盟に「大きな反対の声はみられない」と述べ、「フィンランドやスウェーデンのように規模も影響力も大きな近隣諸国が同じ同盟に加盟しているということは、政治的に非常に重要だ」とつけ加えた。

ツァフクナはさらに、「バルト海が『NATOの海』となることには、とてつもなく重要な意味がある」と述べた。「防衛について少しでも理解がある者なら誰でも、戦略的にこれが大きな変化を意味することが分かるはずだ」

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