230613p18_HNK_04.jpg
打倒トランプに名乗りを上げたフロリダ州知事のロン・デサンティス TOM WILLIAMSーCQ-ROLL CALL, INC/GETTY IMAGES

それでもデサンティスがトランプにとって最大の脅威であり、気になる存在であることは確かだ。

クリスティーのような人物がデサンティスのために憎まれ役を務めてくれれば、デサンティスは知事としての実績と保守的な政策を強調することができる。そして今もトランプを愛しているけれど別な候補でもいいと考える共和党員の心を傷つけなければ、打倒トランプの道が見えてくるかもしれない。

デサンティスには、「なぜ私なのか」という強烈な主張が2つある。自分こそが真の保守であり、最も選挙に強いという主張だ。だが、そのせいでデサンティスは来年秋の本選で厚い壁にぶつかるかもしれない。「真の保守」の支持を固めたい一心で極端に右寄りの主張を打ち出し、ディズニーを非難し、中絶容認派を敵に回しているからだ。

デサンティスがキリスト教原理主義的な右翼に移行した場合、共和党の候補指名は獲得できても、本選では無党派の中間層に毛嫌いされるだろう。そうなれば、前回の州知事選で見せたような地滑り的勝利を再現するのは難しい。

確かに現在のバイデンの支持率は危険水域にあり(1期目のこの時期としてはトランプ並みで史上最低に近い)、外交面でも経済面でも幾多の難題を抱えている。そんな時に、彼は空軍士官学校の卒業式で転んでしまった。

それでも最後に笑うのはバイデンだろう。そもそも彼は、誰にも期待されていないときこそ最高のパフォーマンスを見せる。そう、逆境から立ち上がるのがバイデン流だ。

【関連記事】
ニューズウィーク日本版 台湾有事の新シナリオ
2026年4月21号(4月14日発売)は「台湾有事の新シナリオ」特集。

米・イラン戦争で変わる地域紛争の「大前提」/石油危機を恐れるべき理由

※バックナンバーが読み放題となる 定期購読はこちら
※画像をクリックするとアマゾンに飛びます