ドイツ銀行のストラテジスト、ジム・リード氏は「チャットGPTは米リセッションを阻止するか」という見出しのノートに「AIが世界を変えるという強固な考えを持っている」と記した。

確かにAIを巡る熱狂によって、幾つかの銘柄は大きく値上がりしている。例えば、米国株で時価総額第2位のマイクロソフトの年初来上昇率は32%。同社はチャットGPTの生みの親であるオープンAIへの出資や、自社の検索エンジンBingとAIを融合させた取り組みで話題をさらってきた。

時価総額第5位のエヌビディアも、同社の半導体がAIブームで中核的な存在となっているだけに、株価は年初来で110%も跳ね上がった。

バブルに弱かった歴史

ただ、同時に世の中を一変させる可能性を秘めた技術を有する企業の株でさえ、バブルには脆弱なことを歴史が証明している。1990年代後半には、ドット・コム銘柄への投資熱が株価を押し上げたが、数年後には暴落が訪れ、残ったインターネット関連企業はごくわずかにとどまった。

バンク・オブ・アメリカ・グローバル・リサーチが19日公表したリポートによると、AI関連株は、過去数十年間で見られたようなインターネット関連株やビットコインなどの大きな価格変動と比べても、「ミニバブル」の様相を呈しているという。

それでも多くの投資家は、AIは単なる一過性の流行ではないと言い切る。

ベーカー・アベニュー・ウエルス・マネジメントのチーフストラテジスト、キング・リップ氏は、AIの開発と発展を「ゲームチェンジャー」と呼び、同社はマイクロソフトやエヌビディア、アルファベットに投資している。

同氏は「生成AIがこれらの企業の利益をどのように伸ばしていくかに関する道筋は、かなり明確だ」と強調した。

(Lewis Krauskopf記者)

[ロイター]
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