<事件を調査する米下院の公聴会で新たな事実が判明。「ペンスをつるせ」の怒号の中、ペンス副大統領は「大統領の務め」を果たしていた>

2021年1月6日の米連邦議会襲撃事件を調査する下院特別調査委員会は6月9日、トランプ前大統領に扇動された暴動と議会襲撃に関する1年間の調査結果を明らかにする最初の公聴会を開催した。

同委員会のリズ・チェイニー副委員長(共和党)は、バー元司法長官、トランプの娘イバンカと夫ジャレッド・クシュナーを含む主要関係者の新しい聞き取り映像を紹介し、30分間の説明を行った。

映像に含まれる新事実の多くは既に知られている情報を補強・拡張するものにすぎない。

一方、当時のペンス副大統領をめぐる重要な事実も明らかになった。1月6日、暴徒に追われていたペンスが、「大統領の務め」を果たした事実が基本的に確認されたのだ。

チェイニーはまず、「トランプは副大統領をつるせという(暴徒の)主張に肯定的な見方を示していた」という政治ニュースサイト、ポリティコの先月の報道内容を詳しく裏付けた。

「暴徒がペンスをつるせと叫んでいるのを知りながら大統領はこう反応した。『支持者たちの考えは正しいのかもしれないな』。マイク・ペンスは『自業自得だ』」

その直前、トランプは暴動発生前の集会で、ペンスが選挙人団の投票結果の認定を拒否して大統領選の敗北を覆さなければ失望すると語っていた。支持者がペンスの首を取れと叫びながら議事堂を襲撃したときには、「マイク・ペンスはわが国と憲法を守るためになすべきことをする勇気がなかった」とツイートした。

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暴徒が議事堂内に突入した時点で、ペンスは安全な場所に避難していた。

大統領のトランプには、秩序を回復し、暴徒を退去させる義務があった。だが実際には、最終的に議会議事堂の治安を回復することになる州兵に出動命令を出したのはペンスだったことが、今回明らかになった。

チェイニーは1カ月に及ぶ公聴会で、事件当日のトランプが大統領として暴動を止めるために何もしなかったことを明らかにすると述べた。

ペンスが対応を指示していたことは新たに判明した情報だ。

「トランプ大統領は暴徒に議事堂から去れと告げるのを拒否しただけでなく、議事堂を守るよう指示するために政府のどこにも電話しなかった」

チェイニーは次に、ペンスの危機対応を説明するマーク・ミリー統合参謀本部議長の映像を流した。

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トランプがまだ指揮を執っていることにするよう求められた