<ここ数カ月原油の生産量を増やしてきたOPECに、待ったをかける格好になった>

アメリカ人にとって感謝祭は家族と迎える重要な祝日。コロナ禍の真っただ中にあった昨年と違って、今年は多くの人が実家に里帰りしたり、旅行に出掛けたりした。

車で長距離移動する人たちにとっては、ガソリン価格の高騰を痛感するときにもなった。

それを意識してか、祝日に入る直前の11月23日、バイデン米大統領は非常用の戦略石油備蓄を放出すると発表した。

中国や日本、韓国、イギリスなどと協調しての放出だ。

とはいえ、この措置がすぐにガソリンの末端価格の下落につながる可能性は乏しい。

その一方で、ここ数カ月原油の生産量を増やしてきたOPEC(石油輸出国機構)に待ったをかける格好になった。OPECとロシアなどの産油国で構成するOPECプラスは、12月の閣僚級会合で、予想されていた日量40万バレルの増産幅を縮小する見込みだ。

今回の協調は、米中が珍しく手を組んでOPECと対決する、という地政学の新たな局面を見せつけている。

From Foreign Policy Magazine

【関連記事】
ニューズウィーク日本版 台湾有事の新シナリオ
2026年4月21号(4月14日発売)は「台湾有事の新シナリオ」特集。

米・イラン戦争で変わる地域紛争の「大前提」/石油危機を恐れるべき理由

※バックナンバーが読み放題となる 定期購読はこちら
※画像をクリックするとアマゾンに飛びます