<若くして亡くなった伝説のロック・ミュージシャン、カート・コバーン、ジム・モリソン、エイミー・ワインハウス、ジミ・ヘンドリックスの曲を、それぞれAIに学習させ、曲が作られた...... >

27歳で亡くなったアーティストたちの曲をAIが学習

かつてカリスマ的な人気を誇っていた米国のバンド、ニルヴァーナの曲をAI(人工知能)が学習し、「ニルヴァーナ風味」の新たな曲を作り出した。

ニルヴァーナは1989年にデビューし、グランジ・ロックの代名詞となったが、1994年にボーカルのカート・コバーンが27歳の若さで自殺し、解散したバンドだ。

そのニルヴァーナの曲を書いていたコバーンの特徴をAIに学習させ、ニルヴァーナ風の曲『Drowned in the Sun』(太陽に溺れて)が作られた。

AIに曲を学習させたのは、音楽業界のメンタルヘルスに関する問題を扱うカナダの非営利団体オーバー・ザ・ブリッジだ。ニルヴァーナの他、同じく27歳で亡くなったジム・モリソンや、エイミー・ワインハウス、ジミ・ヘンドリックスの曲をAIに学習させた。

これらは、『The Roads Are Alive』(ドアーズから学習)、『Man, I know』(ワインハウスから学習)、『You're Gonna Kill Me』(ヘンドリックスから学習)として、同団体が手掛けるプロジェクトのアルバム『ロスト・テープス・オブ・ザ・27クラブ』に『Drowned in the Sun』と共に収録され、現在、スポティファイユーチューブで公開されている。

アルバムはメンタルヘルスの問題の啓発が目的で、販売の予定はないという。

(ニルヴァーナから学習)Drowned in the Sun - Lost Tapes of the 27 Club
(ドアーズから学習) "The roads are alive"
(エイミー・ワインハウスから学習)Man, I Know - Lost Tapes of the 27 Club
(ジミ・ヘンドリックスから学習)『You're Gonna Kill Me』

不可解なニルヴァーナの歌詞はAIの得意技?

一連の楽曲を作ったのは、グーグルのAIプログラム「マゼンタ」だ。2016年に始動したオープンソースのプロジェクトで、機械学習を用いて芸術や音楽を創作することを目標にしている。

オーバー・ザ・ブリッジのショーン・オコナーが米ローリング・ストーン誌に語った話によると、まず、それぞれのアーティストの曲について、サビ、ソロ、ボーカル・メロディ、リズムをバラバラに分解したものを、20~30曲ほどAIに聴かせた。それをAIが分析し、音を作るというプロセスだったという。

オコナーによると、ある程度まとまった量のリフ(コード進行やメロディ)を学習させると、AIはそこから5分ほどのリフを作り出すが、90%は聞くに堪えない音だという。その中から、実際に人間が聞いて、良さそうな部分を見つける、という作業を重ねていった。1曲を作り上げるまでに、マゼンタの技術者やオーディオ・エンジニア、音楽プロデューサーなどかなりの人手がかかっている。

亡くなったアーティストの曲をAIが作る是非