AI気象予測システムを導入していない他のホームショッピング業者は、気象庁が発表する韓国を5つの地域に分けた気象予測データを元に、これまでの放送データなどから割り出して、販売商品を決定していたそうだ。

そのため、突然の天気の急変で売り上げが伸び悩むことや、ギリギリまで放送準備に追われるなどの苦労があった。

昨年の長梅雨と台風も予測、売上目標300%にアップ

一方で、AIを導入すればそういった悩みは最小限に抑えられる。実は、ロッテ・ホームショッピングのAI気象予測システムは、今回の大雪だけでなく、それ以前にも、昨年の7月から9月にかけて韓国を襲った記録的に長い梅雨と台風を予測していたといわれている。

長梅雨と台風の予測を出したAIを信じ、ロッテ・ホームショッピングは除湿機や衣類乾燥機など梅雨対策に特化した商品販売を増やして番組編成を行った。その結果、前年同期比の注文数は「除湿機」113%、「乾燥機」120%にそれぞれアップしたという。

各商品別の注文金額も3〜5億ウォンを記録しており、ロッテ・ホームショッピングは、昨年の除湿器/乾燥機の対予算比150〜300%を達成させ大成功した。

このように、導入後早速大きな成果を上げているロッテ・ホームショッピングのAI気象予測システムだが、そもそも天気予報はAIが最も活躍できる分野の一つだと言われている。

韓国政府もAI予報の開発に期待

昨年2月4日、Googleは「Google AIフォーラム」の会場で、AIによる気象予測研究結果を発表した。「公益のための AI(AI for Social Good)」プロジェクトリーダーであるカーラ・ブルームバーグ氏による発表では、Google AI 気象予測システムは、1平方キロメートル単位で6時間先の天気をたった5分で予測することができるという。これまでの気象予報システムでは、過去の観測データを統合し反映させなければならないため、スーパーコンピューターを使っても約6時間はかかっていたというから驚きだ。

韓国は昨年末、2021年度気象庁への予算を昨年の3,909億2000万ウォンから8.9%もアップした4,256億5900万ウォンで編成した。とくに、AIによる天気予測システム開発をメインとした「未来気象技術確保事業」に106億ウォンの予算が割かれていることに注目が集まった。政府もAIによる気象情報に期待を込めていることがよくわかる。

もちろんビジネス分野だけでなく、今後AIの気象予測がますます性能を高め予想的中率が上がると、大雪や台風などの天災を迎え撃つ大きな助けになる。自然の力はあまりにも大きく、これまで太刀打ちできなかったが、人類はAIという味方を手にし、事前に予測して対処することができるようになった。

これからは特別ハイテクを意識していなくても、知らず知らずのうちに、身近なところでAIの恩恵を受けている、そんな世界になっていくことだろう。

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