中国人民銀行(中央銀行)は27日、アリババ集団傘下の金融会社であるアント・グループに対して、融資や消費者金融事業の改革を要請したと明らかにした。

アントを巡っては、11月に予定していた株式公開が当局の監督方針の変更を理由に突然延期を余儀なくされた。また、24日には、規制当局が独占的行為の疑いでアリババ・グループへの調査を開始したと発表していた。

人民銀の潘功勝副総裁は27日の会見で、規制当局がアントに対して、与信と保険、資産運用業務などの金融規制違反の是正や、個人情報保護のための信用格付け事業の再編を要請したと説明した。

同副総裁は、アントの事業分割には言及しなかった。ただ、抜本的な事業再編が必要だと指摘。十分な資本の確保と規制順守のために持ち株会社の設立が必要だと説明した。

さらに、個人向け与信事業を展開するためのライセンスが必要だとし、サードパーティーの決済取引に関する透明性を高め、公平な競争を阻害すべきでないと述べた。

アントは声明を発表し、是正に向け作業部会を発足し、規制要件を満たすよう努めるとしている。

ブルームバーグが関係者の話として報じたところによると、当局は、アリババ創業者の馬雲(ジャック・マー)氏に国内にとどまるよう勧告している。

潘功勝副総裁は、人民銀行と金融当局が26日にアント幹部と会合を持ったと説明。会合で当局は、アントの不健全な企業統治、当局要請の軽視、市場での優位な立場を利用して同業他社を排除したこと、消費者の利益を損ねたことなどを問題点として指摘したという。

アントは2004年にサービスを開始。アリババが33%出資する。アントのスマホ決済「支付宝(アリペイ)」は国内月間のユーザーが7億3000万人を超えている。消費者向け短期融資の仲介事業も展開しており、株式公開での価値は3000億ドル以上とされていた。

[ロイター]
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