7月24日、EUは5G調達先の多様化に向け措置を講じる必要があるとしファーウェイ排除を示唆した。14日にはイギリスがアメリカの圧力を受けて2027年までのファーウェイ撤退を宣言したばかりだ。

ヨーロッパにおけるファーウェイ排除は進むか

7月24日のロイター電によると、EU(欧州連合)の執行機関である欧州委員会が「EU加盟国は次世代通信規格5G機器の調達先の多様化に向け、直ちに措置を講じる必要があるとの見解を示した」とのこと。となれば、ヨーロッパにおけるファーウェイ排除の動きが進む可能性がある。

というのは、アメリカからの強烈な圧力を受けて、イギリスは7月14日に「2027年までにファーウェイを完全に排除する」と発表しているからだ。

フランスも事実上排除する方針であると、7月22日のロイター電が伝えている

もっともフランスの場合は、あくまでも「関係筋」ということで正確な情報ではないが、イギリスの場合は「右往左往」しながらも、政府筋が明確に意思表示している。

イギリスの場合

イギリスは今年1月の段階では、まだファーウェイの通信インフラを部分的に認めていた(サプライヤーに留めるものの、シェアに上限を設けることで合意していた)。

しかし今年5月にアメリカがファーウェイの半導体チップの製造に制限をかけるという新たな制裁を打ち出すと、イギリスは態度を変え始めた。

7月13日付のロイター報道によると、ファーウェイはイギリス政府が同社を5G通信網から排除する可能性があることを知ると、ジョンソン首相との会談を要請したとのこと。排除の時期を2025年6月のイギリスの総選挙後に延期することを求めたようだ。そうすれば新しい政権は別の選択をするかもしれないと考えたと中国メディアは伝えている。その結果、2027年まで延期することが決まったという経緯がある。

その代わりにファーウェイは、イギリス国内で使われているファーウェイ製品をそのまま維持することを確約した。すなわち、2G、3Gおよび4G通信網でも使われているファーウェイ製品は撤退しないということだ。

しかしこれは、逆の見方をすれば、アメリカの制裁は今後の(未来の)設備投資に関わるものであることを利用して、2Gや3G、4Gに使われているファーウェイ製品については「安全保障面での判断はしない」とイギリス政府が「逃げた」と解釈することもできなくはない。

既に5Gに関するインフラを購入している企業や組織にとっては、今から基地局を取り換えたり、エリクソンやノキアなどの他の企業のものを購入し直したりしなければならないのでコストがかかり、5Gの運用も、その分だけ遅くなってしまう。だから本当はファーウェイを追い出したくないが、アメリカの言うことを聞かないと「よろしくない」というお家の事情もあることが透けて見える。

アメリカを選んだ方が今は賢明