Nandita Bose Jarrett Renshaw Bo Erickson

[ワシントン 4日 ロイター] - トランプ米大統領は4日、中間選挙での惨敗を受け、共和党内から路線転換を求める圧力に直面した。民主党が上下両院の多数派を奪い、主要選挙戦ではトランプ氏が自ら選んで支持した候補が有権者に退けられた。

大統領任期の後半に入る中、共和党の盟友や選挙戦略担当者らは、ホワイトハウスの人事刷新や規律の回復に加え、イラン戦争や関税など、敗因と見なす政策の撤回を求めた。

共和党のベテラン選挙戦略家、ジョン・フィーヒリー氏は、選挙結果をトランプ氏にとって「大惨事」と評した。「陣容を一新する必要がある。これからは日を追うごとにレームダック化が進む」と語った。

しかし、トランプ氏には選挙結果を路線転換の理由と受け止める様子はほとんど見られない。同氏は3日夜、FOXニュースに「私への打撃だとは思わない」と述べた。

民主党は今後、トランプ氏が推進する法案を阻止し、政権を調査し、指名人事に異議を唱える力を持つことになる。既に行政権限を積極的に行使してきたトランプ氏は、議会を介さない単独の措置に一段と頼るようになると予想される。

また、政策路線をさらに推し進めるかどうかも判断しなければならない。共和党内には、この路線が政治的な足かせになっているとの懸念がある。とりわけ、2028年の大統領選への出馬をにらむ後継候補にとって、その路線は重荷になりかねない。

トランプ氏の有力な後継者と目されるバンス副大統領は4日、中間選挙の敗因にイラン戦争を挙げ、大統領と一定の距離を置く姿勢を見せた。選挙戦略担当者や党関係者によると、共和党支持者に対するトランプ氏の長年の支配力が弱まっていると党内で判断されれば、こうした動きがさらに広がる可能性がある。

<ホワイトハウス、人事刷新と議会調査に備え>

匿名を条件に取材に応じた政府高官によると、ホワイトハウス内では上級補佐官らがスタッフの退任や閣僚交代の可能性、民主党による調査に備えていた。

この高官は「今ここにいるのは本当に最悪だ。士気はこれ以上ないほど低い」と語った。

高官によると、内部の世論調査では選挙の6週間前に共和党が上下両院で敗北する見通しが示されていた。それでもトランプ氏は、政治的な影響への警告を受けながら、イランを巡る方針の転換を拒んだ。

「結局のところ、本人は全く気にしていなかった。誰の話にも耳を貸そうとしなかった」と高官は述べた。

トランプ氏は3日夜、開戦から8カ月となるイラン戦争が共和党候補に打撃を与えたと認めたが、戦争を始めた自身の判断は擁護した。

共和党内の懸念は戦争にとどまらない。共和党の政治顧問によると、ミシガン州やアイオワ州などの接戦となった上院選に向けて実施した座談会形式の調査では、トランプ氏がホワイトハウスの宴会場やワシントンの改修事業に力を注ぐことへの反発が、共和党支持者や無党派層の間で増えていた。このため、党の全国レベルの政治顧問らは夏の間、懸念を強めていた。

この政治顧問は「トランプ氏が今後2年間も同じくだらない話ばかりしていれば、次の選挙でもわれわれは大敗する」と語った。

それでもトランプ氏は4日、記者団を集めてホワイトハウスの宴会場の建設現場を急きょ訪れ、この事業に時間を割いてきたことを正当化し、「私にとっては気分転換になる」と語った。

ホワイトハウスも対外的には強気の姿勢を示し、交流サイト(SNS)にトランプ氏の写真とともに「お知らせ:トランプ氏は今もあなた方の大統領だ」と投稿した。

トランプ氏はなお相当の権限を握っている。ロイターはこれまでに、ホワイトハウスが移民、関税、住宅、連邦歳出に関する行政措置を数カ月かけて準備してきたと報じた。これにより、民主党の反対があっても政策の一部を進められる可能性がある。

しかし、行政権限によって政権を議会の調査から守ることはできない。

前出の政府高官は「誰も調査への対応などしたくない」と語った。

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