Lili Bayer
[エルサレム 28日 ロイター] - 27日投票のイスラエル総選挙は、ネタニヤフ首相の与党陣営とアイゼンコット元軍参謀総長が主導する反首相陣営がいずれも過半数議席を獲得できない情勢で、ネタニヤフ氏が次期政権が発足するまで暫定首相としてとどまる見通しとなった。暫定首相は、政策の決定や実行に一定の制約があるが、専門家らは、対イラン攻撃を含む軍事行動では権限を保持する可能性があると指摘する。
最終開票結果が確定した後、ヘルツォグ大統領は各党首と協議し、連立政権樹立の可能性が最も高いと判断した候補者を組閣担当者に指名する見通し。候補者には最大42日間の組閣期間が与えられる。
イスラエル民主主義研究所の研究員、ガイ・ルリー氏は「法律の文言を読む限り、暫定政権は通常の政権と同じ権限を持ち、同じ権力を行使できる」と述べた。ただ、暫定政権には「自制する義務」があり、一部の分野では行動面の裁量がより限定されるという。
専門家らによると、暫定政権には人事などの分野で制約がある一方、公益に関わる問題では一定の裁量が認められる。
テルアビブに拠点を置くタフリート研究所の研究員、オル・アッシャー氏は「一般に、安全保障問題はこの自制義務の適用が最も明確に除外される分野だ」と話す。その上で、最高裁は歴史的に戦争開始の決定への介入を避けており、新議会が招集されてから各委員会が設置されるまでの数週間は、議会による監視が最も弱まる時期だとして「暫定首相は法的に、イランとの戦争を含め、イスラエルを戦争に踏み切らせることができる」と述べた。
アイゼンコット氏は、ネタニヤフ氏が暫定首相として引き続き政権を担うことを容認しながらも、ネタニヤフ氏が安全保障問題を政治目的に利用する可能性があると警告した。