Michael S. Derby

[ニューヨーク 28日 ロイター] - 米連邦準備理事会(FRB)のウォーシュ議長は28日の連邦公開市場委員会(FOMC)後の会見で、FRBのバランスシート問題を検討している作業部会の提言について、来年初めにも政策担当者による本格的な検討を開始する見通しを示した。

ウォーシュ氏は、作業部会の委員らが最善の考えを持ち寄り、比較考慮していると説明した上で「彼らの結論や提言は、おそらく(来年)第1・四半期の早い段階でFOMCに提示されるだろう」と語った。この時期は変更される可能性があるとしている。

FRBは2008年の世界金融危機や新型コロナウイルス禍の際、市場の安定化や景気下支えを目的に、政策金利をほぼゼロ%にした中で大量の債券を購入。保有資産は世界金融危機前の1兆ドル未満から、22年夏には約9兆ドルまで膨らんだ。その後は保有証券の自然減少により縮小が進み、現在は約6兆8000億ドルとなっているが、市場では資産圧縮をさらに進めれば短期金融市場の混乱を招く恐れがあるとみられている。

ウォーシュ氏は今年5月のFRB議長就任前から、量的緩和策の一環として実施された大規模な国債購入に批判的な立場で、大規模な国債保有が市場機能をゆがめているとの見方を示している。

保有資産をさらに縮小するには、FRBの短期金利誘導の手法を大幅に見直さなければならないほか、金融機関に求められる流動性規制の変更も必要になるとされる。ただ緊急時に備えた現金保有水準の引き下げは、銀行システムの安全性を損なうとの懸念もある。

ウォーシュ氏も、FRBのバランスシートが現在の規模に至るまで長い年月を要したため、即効性のある解決策はないことは認めている。

作業部会の検討内容や最終提言の詳細はほとんど明らかになっていない。もっとも、どのような提言が示されたとしても、FRB当局者による慎重な協議が必要であり、結論が出るまでには時間を要するとみられている。

ウォーシュ氏は「バランスシートの変更を決定する場合は、提案や勧告を十分に検討した後になる。現時点で金融政策運営に大きな影響を与える可能性は低い」としながらも「重要な課題であり、作業部会の支援を得ながら取り組みたい」と述べた。

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