中国は世界の先端を走るAI産業に牽引されて輸出を飛躍的に拡大させてきたが、AIが今後も経済成長の原動力であり続けられるかどうかに新たな疑問が持ち上がっている。AI開発競争の過熱に加えて国家安全保障上の懸念もあり、一部のテクノロジーの輸出が制限される可能性が出てきているのだ。

いま中国の輸出は驚異的な勢いで伸びている。2026年9月の輸出額は前年同月比36.3%増の4471億8000万ドル。8月の輸出も前年同月比で25%増加していた。

輸出の急成長を支えている重要な要素がテクノロジー製品の輸出だ。26年第1~第3四半期の集積回路の輸出は、前年同期比で99.1%増。コンピューター部品や周辺機器などの輸出も同じ期間に3倍以上に増えている。

中国では、国内のAI開発を後押しする政府の政策を追い風に、AI産業が経済成長の追い風になっているのだ。しかし、中国政府は新興技術の輸出禁止措置の導入を検討し始めている。その対象にはAIのほか、バイオ医薬品と太陽光発電も含まれる。

中国商務省と科学技術省は10月16日、計40項目のテクノロジーについて輸出を禁止もしくは制限する案を発表した。このうち14項目のテクノロジーは輸出を禁止するものとしている。

この案どおり輸出規制が実施されれば、好調な輸出に冷や水が浴びせられかねない。特に見過ごせないのは、パラメーター数が2兆以上のAIモデルが輸出規制の対象とされていることだ。パラメーター数はAIモデルの規模と能力を測る重要な指標である。

中国の経済成長率は目標ギリギリ
【関連記事】