Lafken Zepeda Nicolas Economou

[オルレアン(フランス) 25日 ロイター] - フランスの極右政党「国民連合(RN)」を事実上率いるマリーヌ・ルペン氏は25日、来年の大統領選に向けた選挙戦を正式に開始し、治安回復と国民の信頼取り戻しを公約に掲げた。

世論調査で首位を走るルペン氏は、経済、社会、治安を巡る危機が深まっていると主張し、自らがそれらの課題に対処できる最適な候補だと訴えた。

ルペン氏は選挙戦最初の演説地として中部オルレアンを選んだ。オルレアンは、愛国主義と国家主権の象徴として民族主義者から敬愛される15世紀の英雄ジャンヌ・ダルクゆかりの地として知られる。

支持者を前に演説したルペン氏は「私たちは世界の終わりを生きているのではなく、彼らの世界の終わりを生きている」と述べて対立陣営を批判するとともに、徹底した治安維持政策を打ち出し、安全確保は国家の最優先の責務だと強調した。

フランスでは生活費高騰や格差拡大への抗議デモが略奪や破壊行為に発展しており、こうした社会不安がルペン氏への支持拡大につながっている。

25日に公表された世論調査によると、ルペン氏の支持率は32.0─33.5%で、極左政党「不屈のフランス」を率いる2位のジャンリュック・メランション氏の17%を大きく上回った。主流政党から有権者が離れ、政治的両極端への支持が強まっていることがうかがえる。

調査では、来年5月上旬に予定される決選投票でルペン氏がメランション氏を容易に破るとの見方も示された。

ルペン氏は演説で「ルネサンス(再生)」も重要なテーマに掲げ、フランスは混乱期にあるものの、治安強化と繁栄、国家再建を柱とする自身の構想を受け入れれば、さらに強い国になると断言。「以前は良かった。そして明日はもっと良くなる」と語り、楽観的な未来像を示した。

移民政策については国境管理の復活、外国人犯罪者の自動追放、ギャングや麻薬密売組織への取り締まり強化を公約した。

経済政策は、歳出抑制、法人税負担の軽減、規制緩和、産業振興やイノベーション、人工知能(AI)への支援を打ち出し、年金支給開始年齢のさらなる引き上げには反対した。

欧州政策は、フランスの欧州連合(EU)離脱は主張しなかったものの、EUの影響力を縮小し、国境や法律に対する国家主権を回復すると表明。対外戦争への関与を避けるなど「フランス第一」の立場を鮮明にした。

ルペン氏は最後に「未来は私たちのものだ」と述べ、支持者らとともに国歌を斉唱して演説を締めくくった。

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