[キーウ(キエフ) 24日 ロイター] - ウクライナは24日、米スペースXの衛星通信網「スターリンク」と軍事向け通信サービス「スターシールド」が全面復旧したと発表した。1週間以上にわたる利用制限はロシアとの軍事作戦に支障を来し、米国との緊張を高めていた。

イーロン・マスク氏が経営する宇宙開発企業スペースXが提供する両システムの利用制限は、トランプ米大統領がウクライナ政府にロシアの製油所への攻撃停止を迫る一方、ロシアからディーゼル燃料を購入する合意を発表した後に発生した。

ウクライナ当局者によると、利用制限によってロシアの攻撃ドローンを迎撃する能力が損なわれ、一部の作戦が中止を余儀なくされた。

ウクライナのゼレンスキー大統領は通信アプリのテレグラムに、「スターリンクとスターシールドが制限前の速度で再び利用できるようになった。われわれが必要とする速度で使えるようになった」と投稿した。

製油所を含むロシア領内への長距離ドローン攻撃はどちらの通信システムにも依存していないが、ウクライナ軍にとってスターリンクは引き続き前線での通信に不可欠だ。また、スターシールドを使った中距離攻撃用ドローンは、ウクライナが2026年に複数の戦場で優位に立つ上で欠かせない役割を果たしてきた。

マスク氏も米政府も、ウクライナにおけるスターリンクやスターシールドの利用制限について責任を認めていない。

一方、ロイターはスターシールドの利用を制限する指示がホワイトハウスから出ていたと報じている。関係筋によると、歴代米政権はこれまでも、さまざまな国でスターリンクのサービスを有効化または停止するようスペースXに複数回要請していた。

トランプ氏は23日、サービスは完全に復旧したとするそれまでの発言とは異なり、問題が続いているのであれば「解決させる」と述べた。

Reuters Copyright (C) 2026 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。