Vladimir Soldatkin Oksana Kobzeva
[モスクワ 22日 ロイター] - ロシアの政府高官とガス企業首脳は22日、ウクライナに侵攻したロシアへの制裁措置として欧州連合(EU)が計画しているロシア産液化天然ガス(LNG)の輸入禁止を見直すよう促した。EUのLNG貯蔵量は低水準で、欧州を不安定な状況に追い込んでいると主張した。トルコ・イスタンブールで開催された経済フォーラムで語った。
ロシア天然ガス大手ノバテク のレオニード・ミケルソン最高経営責任者(CEO)は、EUにとって「決定を再考する時間はまだあることを願っている」と発言。「(EUの)第21弾の対ロシア制裁措置の下で、長期契約を結んでいる欧州企業や、それらの契約に基づき物流を担当する欧州企業が、他の市場への供給を目的としてロシアとの取引を継続することを認める決定がなされた。このLNGの一部を欧州市場に残すことも検討する価値がある」とした上で、「私は欧州が自国の産業を支援すべきだと考えている。まだ時間は残されている」と訴えた。
キリル・ドミトリエフ大統領特別代表は、ウクライナ侵攻前にロシアがドイツに対してガスを供給していたパイプライン事業「ノルドストリーム」は将来のどこかの時点で稼働を再開すると強調。「それは経済的に避けられないことだ」とし、「ロシアからのエネルギー供給の再開は、絶対に避けられない」と付け加えた。
EUは今年6月17日以降、短期契約に基づいたパイプライン経由のロシア産ガスの輸入を禁じた。27年11月1日からは長期契約についても同様の措置を適用する予定だ。
一方、ロシア国営天然ガス大手ガスプロムの輸出事業を手がける子会社、ガスプロム・エキスポートのドミトリー・カンドガCEOは「現在、欧州ではガス価格が大幅に上昇しているのと同時に、欧州は世界のLNG市場への依存度を高めている」と指摘。その上で、「(欧州が)パイプライン経由のガスをLNGに徐々に置き換えていることが、リスクの蓄積につながっている」と話した。