Mathias de Rozario

[22日 ロイター] - 仏ケーブル大手ネクサンスのバンサン・ピケ最高財務責任者(CFO)は、人工知能(AI)向けデータセンターの建設で、ケーブルの生産能力が制約となりつつあるとの見方を示した。需要の伸びに業界の生産能力拡大が追い付いていないという。

ピケ氏はロイターに対し、世界のケーブル生産能力は逼迫しており、業界で「CVライン」と呼ばれる架橋ポリエチレン(XLPE)ケーブルの生産ライン新設には約3年かかるため、供給業者が需要に迅速に対応するには限界があると説明。「すぐに対応できるわけではないが、データセンターを建設する側は非常に急いでいる」と述べた。

データセンターでは、電力設備の接続に大量の低・中電圧ケーブルが必要となる。施設が大規模になるほど、中電圧ケーブルの使用比率が高まる。

電力インフラへの負荷は、すでに一部の計画に遅れをもたらしている。オラクルは9月、米ニューメキシコ州で大型データセンターを開発する米投資会社ブルー・アウル傘下企業に対し、必要な電力を十分に確保できない可能性を理由に、不可抗力条項の適用を通知した。

ピケ氏によると、電力網の制約は一部の計画を遅らせる一方、ネクサンス製品の需要を下支えし、同社が生産能力の配分先をより選別できる状況につながっている。

同氏によると、フランスの配電網運営会社エネディスはケーブル供給を確保するため、1年ごとの調達契約から6─7年の長期契約に切り替えたという。

ピケ氏は、欧州では概して米国よりも電力網への接続に伴う課題が少なく、北部の一部の国ではより強固な電力網の恩恵を受けているものの、規制手続きの長期化が一部の計画を遅らせていると指摘した。

同氏は、AI関連需要が減速するとは予想していないと述べた上で、欧州は民間の投資余力が比較的小さく、公的資金の役割が大きいため、データセンターの拡大は米国ほど顕著にはならないとの見方を示した。

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