Tamiyuki Kihara

[東京 23日 ロイター] - 中東情勢の悪化を受けた激変緩和措置として実施しているガソリン価格の補助について、政府与党が段階的な縮小を検討していることが分かった。全国平均1リットル=170円程度に抑えているレギュラーガソリンの小売価格を、来春にかけて毎月5円程度ずつ引き上げる案が出ている。原油価格が高止まりする中、財源の枯渇が懸念されていることなどが背景にある。

複数の与党関係者によると、早ければ12月にも補助の縮小を始める。関係者の一人は「急激な価格高騰を避けるため、平均価格が毎月5円程度上がるように調整することになるだろう」と述べた。週ごとの補助を徐々に減らし、小売価格を12月に175円程度、来年1月に180円程度と段階的に引き上げることで、物流への過度な影響や買い占めを極力抑える狙いがある。

政府与党が補助縮小を検討する背景には、原油先物価格の高止まりがある。米原油先物指標のWTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)は1バレル=100ドル前後で推移。資源エネルギー庁によると、10月22日以降に石油元売りなどへ支給単価は1リットルあたり42.8円に上る。国の財政負担は月数千億円で、政府与党内からは「このままでは財源が枯渇する」との声が上がっていた。

加えて、高市早苗政権は来年4月から飲食料品の消費減税を実施する。別の与党関係者は「消費減税が始まれば国民の負担感も和らぐ。そのタイミングに合わせて、できるだけガソリン補助を少なくしたい」と述べた。

ただ、中東情勢の行方は依然不透明だ。高市首相はガソリン補助によって日本の物価上昇が他国に比べて抑えられているとアピールしており、最終的な縮小のタイミングや幅は、与党と首相官邸との調整になる見通しだ。

補助縮小の方針について、所管する資源エネルギー庁はロイターの取材に直ちにコメントしなかった。

(鬼原民幸 編集:久保信博)

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