[ブリュッセル 8日 ロイター] - 欧州連合(EU)の欧州委員会は8日、エネルギー価格によるインフレ加速とその影響を和らげる支援策に対応するため、ユーロ圏各国の財政運営に一段の裁量を認めるよう求めたイタリアとギリシャの要請に難色を示した。ルールをその都度変更することはできないと説明した。
イタリアのメローニ首相は欧州委に対し、許容される財政赤字の算定や歳出の計画からの乖離を評価する際に、想定を上回るインフレ率を考慮するよう求めた。
イタリア政府は、EU加盟国がインフレによる税収の上振れ分をエネルギー価格高騰への対策に活用することをEUは認めるべきだと主張した。
ギリシャのミツォタキス首相は、家計や企業を対象とする各国の一時的な支援策を、EUが定める純歳出の上限の適用対象から除外するよう欧州委に求めた。
これについて、欧州委のドムブロフスキス委員(経済担当)は記者会見で「加盟国の財政ルール順守状況を評価する際、インフレ上昇圧力は既に、関連要因の総合的な評価の中で考慮されている。財政ルールの新たな柔軟化措置をその都度打ち出すことはできない」と述べた。
「財政の持続可能性を維持するというわれわれの決意に対する信頼が極めて重要な財産となっている今、こうした対応はむしろ、ルールに基づく財政の枠組みを守るというわれわれ共通の決意に疑念を生じさせかねない」と語った。
欧州委は既に、国防費の増加や化石燃料への依存を低減する措置を考慮し、各国が合意済みの財政健全化計画から一定程度逸脱することを認めている。