Yimou Lee
[台北 8日 ロイター] - 台湾の太平洋側の沖合で8月、中国の海上民兵船1隻が活動していたことが、ロイターが確認した監視報告書で分かった。安全保障上重要なこの海域で海上民兵船が確認されたのは初めて。
台湾の安捷航空(エイペックス・アビエーション)の報告書によると、この船は中国の海上民兵船を兼ねる漁船で、8月中旬に中国海警局の巡視船と調査船と共に活動していた。
台湾国防部(国防省)は報告書について、ロイターに「(中国は)法執行や科学調査を隠れみのに威嚇を行い、紛争が起きていない状況で活動範囲を広げ、事実上の管轄権があるかのように見せかけようとしている」と述べた。
こうした行動は国際秩序を損ない、台湾の海洋権益を脅かすと指摘。台湾軍は海巡署などの関係機関と連携し、偵察機器を使って中国の活動を追跡しているとした。
中国の国務院台湾事務弁公室と国防省はコメントの要請に応じていない。
中国の海上民兵は1950年代から存在し、南シナ海でより頻繁に確認されている。領有権が争われる海域で活動するための訓練や支援を受けた乗組員が漁船を操り、海警局の船と行動を共にすることが多い。
台湾政府高官2人によると、台湾側は8月中旬、この漁船が中国海警局の巡視船、調査船と共に台湾近海で活動していたことを確認した。
高官の1人は、この漁船を中国人民解放軍の海上民兵船団の一部と特定したと説明。台湾が追跡していたもので、「海警局による海上での威嚇訓練と連携して」活動していたと述べた。「民兵船の目的は、実際に嫌がらせ行為を行うことだ」と語った。
もう1人の高官によると、この3隻は「中国の船舶が通常あまり利用しない海域」で活動しており、「厳重な監視の対象」に指定されていた。