Simon Lewis

[ワシントン 8日 ロイター] - トランプ米政権がミャンマー軍事政権と直接協議を始めたことが分かった。協議に詳しい米政府当局者らが明らかにした。2021年のクーデター後、国軍指導部の孤立化を図ってきた米国の方針を大きく転換する動きとなる。

協議は米国人を標的とする詐欺拠点の閉鎖に重点を置いているが、ミャンマーのレアアース(希土類)鉱床を含め、より幅広い関与につながる可能性がある。マイケル・バンス米国務次官補(情報調査担当)が軍政との接触で主導的な役割を果たしたという。

バンス氏は9月15─16日にミャンマーの首都ネピドーで、クーデター指導者から大統領となったミンアウンフライン氏との協議に参加した。会談は米国人実業家アダム・カスティージョ氏の解放を目的としたものだったが、さらなる関与への糸口にもなったと、関係者らは述べた。

9月の会談はクーデター以降で最高位の接触で、民主化の推進から取引を重視する関与へと軸足を移すトランプ政権の外交政策全般の傾向を浮き彫りにしている。

国務省の情報部門トップとして8月に承認されたバンス氏の協議参加や、同氏の対ミャンマー政策における継続的な役割についてはこれまで報じられていなかった。

前国軍最高司令官のミンアウンフライン氏は、人権侵害を理由に引き続き米国の制裁対象となっている。これには、米政府がジェノサイド(民族大量虐殺)と認定した2016─17年のイスラム教徒少数民族ロヒンギャに対する大量殺害と数十万人の追放が含まれる。国連人権当局者によると、バンス氏の訪問から約2週間後、ミャンマー国軍はラカイン州の混雑した市場を空爆し、50人超が死亡、さらに数十人が負傷した。

米国務省は、米国の利益に関わる問題についてミャンマーの全ての勢力と接触し、暴力の停止と政治犯の釈放の必要性を提起していると説明した。

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