Miranda Murray

[ベルリン 7日 ロイター] - ドイツのメルツ首相は7日、東部ザクセン・アンハルト州議会で極右政党「ドイツのための選択肢(AfD)」所属のトビアス・ラウシュ議員が議長に選出されたことを受け、過激主義が議会に力強く入り込んでいると警告した。その上で各政治家に対し、AfDに協力しないよう呼びかけた。

背景には先月の同州議会選挙で第1党となったAfDのラウシュ氏が6日に議長に選出された際、極左勢力や他党の議員らの支持も得たことが票数から示唆されたことがある。

AfDの躍進はメルツ政権への圧力を強めるとともに、主要政党がAfDとの連立や政策実現のための協力を拒む慣行「防火壁(ファイアウォール)」の有効性を巡る議論を呼んでいる。投票は無記名だったため証拠はないものの、AfDがメルツ氏率いるキリスト教民主同盟(CDU)に接近を図り、CDU議員の一部がラウシュ氏を支持したのではないかとの憶測も浮上した。

メルツ氏は「AfDを支援した議員は過激派の思うつぼであり、政治への信頼を損なう。いずれにせよ、これは私の所属するCDUの価値観と相いれない」と述べ、CDU議員がAfD候補に投票したとの見方に異議を唱えた。

ラウシュ氏は48票を獲得。AfDと左派ポピュリスト政党「ザーラ・ワーゲンクネヒト同盟(BSW)」の議席数に基づく計44票を上回っており、少なくとも4人の他党議員が支持した可能性がある。

メルツ氏は、無記名投票の経緯解明が可能かどうかは州議会各会派の判断に委ねられると述べる一方で「偽旗(フォールスフラッグ)工作」にも注意すべきだとして、性急な結論を避けるよう求めた。

さらにAfD、BSWと極左政党「左派党」を名指しして「ザクセン・アンハルト州議会には少なくとも2つ、いや3つの会派があり、民主主義の結束を損なおうとしている」と述べた。

連立与党を組む社会民主党(SPD)はCDUに説明を求めており、連邦議会のSPD会派トップ、マティアス・ミアーシュ氏は7日夜の連立協議でこの問題を取り上げる考えを示した。

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