東京大学の学生の出身高校を見ると、44%が私立の中高一貫校となっている(「東大学生生活実態調査」2023年度)。中学生に占める私立生徒の割合は8%ほどなので、私立中高一貫校の生徒の割合はこれよりも少し低く見積もって5%程度とみていいだろう。

同世代の5%程度しかいない私立中高一貫校出身者によって、東大生の44%が占められている。私立校、とりわけ中高一貫の私立に入ることが、東大のような有力大学に入るに当たって有利になる。多額の費用負担を厭わず、わが子を早いうちから私立に入れようと考える親もいるわけだ。最近では、こういう考えが中間層の家庭まで広がりつつある。

「我が家は年収600万円だが、中学校から子を私立に入れることは可能か」。こういう関心を持っている親もいるだろう。この問いに答えるには、私立中学生の家庭の年収分布を見るのが手っ取り早い。<表1>は、2023年度の文科省統計より作成したデータだ。

6つの年収階層の分布を示した大雑把なデータだが、私立中学の家庭(右端)を見ると、年収1200万円以上が42%とダントツで多くなっている。この分布をもとに中央値を計算すると1111万円。これが、子を私立中に通わせている家庭のフツーの年収だ。

年収600万円未満の割合は13%でしかなく、年収600万円で中学受験は不可能ではないものの、現実には厳しいと言えそうだ。私立小の家庭の年収はさらに高く、53%が1200万円以上で中央値は1210万円。「お受験」のハードルはかなり高い。

<表1>には大多数の児童生徒が通う公立校のデータも載せたが、公立の小中学校でも年収600万円以上が7割近くになっている。中央値は公立小が721万円、公立中が759万円。これをどう見るかは人によって分かれるところだが、30~40代男性有業者の年収中央値が481万円であることから(総務省「就業構造基本調査」2022年)、父親世代の男性全体と比べて高いことは分かる。

中間層以下で加速する未婚化
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