[ブリュッセル 6日 ロイター] - 欧州連合(EU)欧州委員会は6日、モンテネグロやアルバニア、ウクライナ、モルドバなどの将来的な加盟に備えるための制度改革案を発表した。加盟拡大に伴う政治、経済面の負担に対する現加盟国の懸念に配慮し、新加盟国がEUの価値観を順守しなくなった場合、加盟後15年間は既存加盟国が当該国の投票権を停止できる仕組みなどを盛り込んだ。

EUは現在27カ国。2022年のロシアによるウクライナ侵攻を受け、加盟国の間ではEU拡大への機運が再び高まり、ウクライナも和平実現に向けた枠組みの一環としてEU加盟を求めている。

欧州委は新加盟国に対する投票権停止の仕組みに加え、大規模な農業部門を抱えるウクライナへの財政支援を制限する方針や、加盟候補国をエネルギーや運輸、デジタル、防衛などEUの政策や経済分野に段階的に参加させる既存の取り組みを強化することも提案した。参加には各分野で定める基準を満たし、EU全体の戦略的な方向性に歩調を合わせることを求める。

複数のEU高官によると、西バルカンのモンテネグロが加盟に最も近く、年末までに加盟交渉を終える可能性がある。アルバニア、モルドバ、ウクライナも有力候補とみられているが、加盟までには少なくとも数年を要する見通しだ。

フォンデアライエン欧州委員長は声明で「加盟候補国が改革を進める中、EUは各国を迎え入れる準備を整えなければならない。そのためにはEUの制度を整え、新たな現実に合わせて政策を見直し、共通の目標を予算に反映させる必要がある」と述べた。

改革案の実現には現在のEU加盟27カ国の承認が必要。加盟国は近く、提案を巡る協議を始めるとみられる。

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