Takahiko Wada
[東京 6日 ロイター] - 日銀の植田和男総裁は6日、全国証券大会であいさつし、基調的な物価上昇率が2%に近づいている中、金融環境が緩和的なことを踏まえれば「経済・物価・金融情勢に応じて、引き続き政策金利を引き上げ、金融緩和度合いを調整していくことになる」と述べた。その上で、政策調整のタイミングやペースは、経済・物価の中心的な見通しが実現する確度やリスクを点検しながら検討していくとした。
基調物価が2%を超えて上振れていくリスクが顕在化し、その後の経済に悪影響を及ぼすことがないよう「基調的な物価上昇率を2%程度の水準で安定させていくという観点が、これまでよりも重要になってきている」と述べた。
経済・物価は、展望リポートで示してきた「中心的な見通しにおおむね沿って推移している」とし、景気は「中東情勢の影響もあって一部に弱めの動きもみられるが、緩やかに回復している」と述べた。1日発表の9月短観について、企業の業況感は「良好な水準」だと評価した。一方、中長期の予想物価上昇率は引き続き上昇しており、「消費者物価の基調的な上昇率は2%に近づいている」と話した。
中心的見通しを巡るリスク要因としては、中東情勢や人工知能(AI)関連需要の拡大、為替変動を挙げた。
植田総裁は9月の利上げ後も「緩和的な金融環境は維持されるため、引き続き経済活動をしっかりとサポートしていく」とも述べた。