[マニラ 6日 ロイター] - 東南アジア諸国連合(ASEAN)は中東での紛争長期化でエネルギーを輸入に依存する脆弱性が浮き彫りになっており、今週マニラで開くエネルギー相会合ではエネルギー安全保障計画が焦点になりそうだ。

米国とイスラエルによる対イラン戦争が長引く中、ASEANはエネルギー安全保障計画を実行に移し、中東のインフラや海上輸送路への攻撃による価格急騰リスクへの対応を強化する必要性が、これまで以上に高まっている。

ASEANは域内の製油所で処理する原油の半分以上を中東から輸入しているが、原油指標価格が1バレル=100ドル前後となる中、今回の紛争を受け中国の製油会社が10月分の石油製品輸出を停止し、エネルギー安全保障を巡るより広範なリスクへの懸念が強まっている。

こうした状況を背景にエネルギー相会合では、今年初めに緊急協議を受けて始動した域内のエネルギー安全保障策の見直しが協議される見通し。ASEAN石油安全保障協定(APSA)に基づき、緊急時に加盟国が協調して対応する仕組みを実際に機能させる取り組みや、ASEAN域内電力網の構築や再生可能エネルギーの導入拡大など、長期的な取り組みも議題となる。

フィリピンのフェリックス・フエンテベリャ・エネルギー次官は1日、ロイターに「今回の危機により、レジリエンス(危機への対応力)に一段と焦点が当たった」と述べ、エネルギー安全保障はもはや単なる技術的課題ではなく、ASEAN首脳・閣僚レベルの優先課題になったとの認識を示した。

会合ではこのほか、輸入燃料への長期的な依存を減らす方法についても協議する見通しで、再生可能エネルギーや電気自動車(EV)、エネルギー効率の向上が主要な議題になるとみられる。

国際エネルギー機関(IEA)は、構造改革が進まなければ東南アジアのエネルギー輸入コストが2035年までに約2450億ドルへ膨らむ可能性があると試算している。

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