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[ウィルミントン(米デラウェア州) 5日 ロイター] - 米半導体大手クアルコムが英半導体設計大手アーム・ホールディングスに対して起こした訴訟の陪審審理が5日、米東部デラウェア州の連邦地裁で始まった。長年対立してきた両社を巡る新たな法廷闘争で、クアルコムはアームが契約上で提供する義務を負っていた半導体の試験用ツールを提供しなかったほか、アームが2024年に重要なライセンス契約の打ち切りを通告した際、その情報をメディアに漏らして米メタ・プラットフォームズとの半導体取引を巡る協議に悪影響を与えたと主張している。

ソフトバンクグループ傘下のアームの大口顧客の1つであるクアルコムは今回の訴訟で、最長5年間にわたりアームへのロイヤルティー支払いを停止する権利を求めており、支払額は数十億ドル規模となる可能性がある。

クアルコム側のカレン・ダン弁護士は冒頭陳述で、同社が21年に半導体新興企業でアームのライセンス保有企業だったヌビアを買収した経緯に言及。アーム幹部が社内文書でクアルコムを「敵」と呼び、ロイヤルティー収入が大幅に減少することを懸念していたことを示す文書があると説明した。

ダン氏は、アームがその後契約に違反するとともに、メタとの取引を含むクアルコムの事業関係を妨害し、メディアへの情報漏えいを組織的に行ったと批判した。

これに対しアーム側のグレッグ・ロカシオ弁護士は、クアルコムの主張が結局のところ、企業間の争いで訴訟を交渉材料として利用しようとするものだと反論。クアルコムが指摘するアームの行為によって、実際には何の損害も受けていないことを示す証拠を提示すると明言した。

またクアルコム側を支持する判断を下すには、アームの行為によって損害を受けたことをクアルコムが立証する必要があると裁判官から説明されることになると陪審員に説いて「彼らは少しも損害を受けていない」と述べた。

クアルコムが求める5年間のロイヤルティー支払い停止が認められれば、アームの売上高に大きな影響を及ぼす恐れがある。一方メアリーエレン・ノレイカ判事は、こうした支払い停止を定めた契約条項を無効とするかどうかを検討しており、無効となればクアルコムが請求できるのは、より少額の損害賠償に限られる可能性がある。

アームは契約違反を否定し、クアルコムの半導体取引にも損害を与えておらず、クアルコムが主張する取引自体についても、実現が確実ではなかったとしている。

さらにアームは、ライセンス契約終了通知の情報漏えいを理由にクアルコムが損害賠償を請求することもできないと主張し、クアルコム自身もアームを巡る独占禁止法当局の調査について、非公開情報をメディアに漏らしたと付け加えた。

陪審審理は5日間の予定で、両社の長期にわたる対立の新たな局面となる。

アームは数十年にわたり、クアルコムやエヌビディアなどの半導体メーカーに基盤となる半導体設計技術を提供してきた。一方、自社ブランドの半導体を投入するなど、顧客企業と競合する事業にも乗り出している。

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