[ベルリン 5日 ロイター] - 反移民を掲げるドイツの極右政党「ドイツのための選択肢(AfD)」の欧州政策に携わる有力議員らが、欧州連合(EU)加盟と単一通貨ユーロに否定的な党の従来方針を修正するよう提言している。ロイターが5日確認した戦略文書で明らかになった。

AfDは2013年、ユーロ圏の救済政策への反対を主要な柱として結成され、通貨同盟の解体やドイツの離脱を長年訴えてきた。

ドイツ紙ビルトが最初に報じた戦略文書は、EUを主権国家によるもっと緩やかな連合体に改編するため、EU基本条約を全面的に再交渉するよう要求。交渉が不調に終わった場合には、ドイツのEU加盟の是非を問う国民投票を実施するとしている。また移民、財政政策、EUによる共同債務などの分野で、各国がEUの共通政策から離脱できる選択権を求める一方、ユーロ自体には根本的に反対しない内容が盛り込まれた。

文書は欧州議会、ドイツ連邦議会、各州議会に所属するAfD議員らが作成し、先月の会合で協議した。約10年前に策定された党綱領を変更する場合、来年の党大会で承認を得る必要がある。

ただAfDの欧州政策担当議会報道官で、長年ユーロを批判してきたペーター・ベーリンガー氏は、今回の文書が政策転換を意味するとの見方を否定した。ベーリンガー氏は、まずEU基本条約の再交渉と改革を目指し、その後に離脱を検討するとの提案は従来の党方針と一致していると主張。文書は既存の政策を実行するための計画であり、路線変更ではないと説明した。

AfDの現行綱領は、ドイツのユーロ離脱を掲げるとともに、最終的にEUを新たな欧州の枠組みに置き換えることを求めている。

もっとも共同党首のアリス・ワイデル氏は8月、ドイツ放送局ZDFとのインタビューでユーロを「弱い通貨」と批判したものの、ドイツがユーロから離脱すべきだとは明言しなかった。

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